台湾政府関連機関を狙った標的型サイバー攻撃で、標的を欺く手口に人気のコミュニケーションアプリ「LINE」が利用されました。LINE は、無料通話やチャットを提供するアプリで、主に台湾や、日本、インドネシア、米国、メキシコ、コロンビアなどの国々で使用されています。2014年時点で世界中に 4億9千万人の登録者がおり、台湾の LINE のユーザ数も、同年内に 1千7百万人に達したと報じられています。政府関連機関の職員までがコミュニケーション目的でこのアプリを職場で活用していると言われることからも、その人気が伺えます。 ■攻撃の詳細 標的者は、件名に LINE を使用し、”add_line.zip” というファイル名の圧縮ファイル(拡張子ZIP)が添付された標的型メールを受信します。このメールは、政治家の秘書から送信されたものと称して、受信者(台湾政府関連機関の職員)に対し、LINE上の特定グル