観光地というのは、流行っている時は人が押し寄せて賑やかですが、廃れてしまうと恐ろしく寂れます。過去の栄華が想像できるだけに、うらぶれた姿は胸に迫るものがあります。 ドイツの写真家Dietmar Eckellさんは、ここ数年廃墟と化したホテルやリゾート施設の写真を撮ってきました。この廃墟ホテルシリーズのタイトルは、いみじくも「No Vacancy(空室なし)」。誰がうまいこと言えと……。 Eckellさんが撮影したこの廃墟ホテル、中には20世紀初頭に建てられたものもありますが、つい昨日まで営業していたように見えるものもあります。東欧のホテルは冷戦時代に閉鎖されたものも多く、資本主義のシビアな現実を見せられているようです(外国の場合は廃れる原因は内戦の勃発も大きいのだそう)。 そんな暗い過去を背負っているにも関わらず、この廃墟の写真のなんと美しいことか。廃墟フェチの人がいますが、この写真を見て