80年ぶりに生体が確認された希少なエビ「ツメナガイバラモエビ」が、福島県いわき市小名浜の水族館「アクアマリンふくしま」で展示され、家族連れや子供たちの人気を集めている。 ツメナガイバラモエビはオホーツク海の水深600~800メートルの海底に生息するヒメサンゴモエビ科のエビで、鮮やかな朱色の体と、体長の3分の1ほどある長い前脚が特徴だ。 2014年7月に同館が深海生物調査で捕獲した個体を鑑定したところ、1936年にロシア人研究者が新種として学名を登録して以降生体が見つかっていなかった同種と判明した。同館によると、水族館での展示は世界初という。 展示されているのは、昨年7月に北海道の知床半島沖で採集された体長約10センチの成体1匹と、卵からふ化した約2センチの稚エビ2匹。 飼育担当の松崎浩二さん(41)は「詳しい生態が分からず、長生きしてくれるか分からない珍種なので、早めに見に来てほしい」と話