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CiNiiは、国立情報学研究所(NII)が運営している、論文などの学術情報で検索できるデータベースサービス。1997年以降、紙の論文を電子化し、CiNii上でPDFデータを無料公開する「電子図書館事業」(NII-ELS)を進めており、430万論文を電子化・公開してきた。 だが、NII-ELSが17年3月で終了し、国からの支援が途絶えた。国は、論文の電子化支援について、科学技術振興機構が運営する「J-STAGE」に一本化する方針で、CiNiiの掲載論文もJ-STAGEなどに移行するよう各学会に推奨した。 これを受けCiNiiは、17年3月28日に論文PDFの公開を停止した。だが、J-STAGEへの移行作業は遅れており、多くの論文が移行できないままこの日を迎えてしまった。移行作業は各学会に任されおり、学会によって“移行度”にばらつきがある状態だ(学会誌の移行先と移行準備年度一覧)(紀要の移行先
この項目では、ゴム製の環型部品で、流体の流出、流入を防ぐ為のものについて説明しています。代替医療の診断法については「O-リングテスト」をご覧ください。 様々な大きさ、太さ、色のOリング Oリング(オーリング、英語: O-ring)とは、密封(シール)に使用される、断面が円形(O形)の環型をした機械部品。押しつぶして密閉することから、スクイーズタイプのシール(スクイーズパッキン)に分類される[1][2]。材質にはゴムが使用されるのが一般的である[3][4]。装置などに気体や液体などの流体が進入することを防止したり、装置内部の流体が外に漏れないようにするために用いられる[5]。 原理[編集] Oリングの形状は、Oリング断面円形の「太さ」(線径)と、Oリングの環の「内径」の2つの寸法により基本的に決まる[6]。外筒と内筒のような、2つの部品間に取り付けて、そこで流体の入出を防ぐために使われる。片
アメリカでは「若者の科学離れ」が大きな問題になっており、トランプ政権の移民政策によって海外からの研究者がアメリカに入国できないことになれば、科学大国としての地位が低下しかねないと危惧する声があります。ジョンブラウン大学のサラ・ウィトロックさんが、なぜアメリカ人の若者がサイエンスの道からドロップアウトしているのかの原因について、自身の経験を踏まえて考察しています。 One Reason Young People Don't Go Into Science? We Don't Fail Well - Scientific American https://www.scientificamerican.com/article/one-reason-young-people-dont-go-into-science-we-dont-fail-well1/ ウィトロックさんは大学の学部課程では生物科
By Mariusz Szczepanik 人間を含む動物は血液がなくては生きていけず、いまこうしている瞬間にもけがや病気などで輸血を必要としている人が世界中に存在しています。現在の技術では、輸血に使う血液は健康な提供者からの献血に頼るしかないのが現状であり、特に珍しい血液型の人にとって血液の不足は非常に重要な問題なのですが、イギリスの研究チームは血液の幹細胞から無限に血液(赤血球)を作り出すことができる「不死の血液細胞」を作り出すことに成功しています。 March: red blood cells | News | University of Bristol http://www.bristol.ac.uk/news/2017/march/blood-cells.html Scientists have created 'immortal' cells that could allow
ウィーン大学とオーストリア科学アカデミーは、量子力学の対象となるミクロの世界において、ある時計の時刻を正確にすることによって、周囲の時計がその影響を受け、不正確になる効果があることを解明した。これは量子力学と一般相対性理論から導かれる根本的な効果であり、時間測定の物理的限界を示すものであるという。研究論文は、「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に掲載された。 この図のように、一般相対性理論では、空間のどのポイントでも他から影響を受けずに正確に時刻を測れる理想的な時計を考えることができる。しかし、量子力学も考慮に入れた場合、隣り合う時計同士は互いに独立ではなく、干渉しあって時間が不正確になる(出所:ウィーン大学) 日常的な世界では、時計によって周囲の時空が変化したり、ある時計が近くの時計に影響を及ぼしたりするといったことはないと考えられている。また、複数の時計を使えば、近接している複数の場
世界のハイレベルな科学雑誌に占める日本の研究論文の割合がこの5年間で低くなり、世界のさまざまな科学雑誌に投稿される論文の総数も日本は世界全体の伸びを大幅に下回ることが、イギリスの科学雑誌「ネイチャー」のまとめでわかりました。 それによりますと、世界のハイレベルな68の科学雑誌に掲載された日本の論文の数は、2012年が5212本だったのに対し、2016年には4779本と、5年間で433本減少しています。 また、世界のハイレベルな68の科学雑誌に掲載された日本の論文の割合は、2012年の9.2%から2016年には8.6%に低下しています。 さらに、オランダの出版社が集計した、世界のおよそ2万2000の科学雑誌に掲載された論文の総数は、2005年から2015年にかけての10年間で、世界全体では80%増加した一方で、日本の増加は14%にとどまり、日本は世界全体の伸びを大幅に下回っています。 特に、
デジタル着色した鎌形赤血球の走査型電子顕微鏡写真。BSIP提供(撮影日不明。資料写真)。(c)BSIP 【3月3日 AFP】遺伝性の血液疾患「鎌状赤血球症(SCD)」を患う10代少年の症状緩和に、遺伝子治療を用いて世界で初めて成功したとする画期的な研究結果が2日、発表された。 遺伝子変異が原因のSCDを発症すると、赤血球の形状が通常のドーナツに似た形でなく、鎌型や三日月型を呈するようになる。 世界に約500万人存在するSCD患者は、貧血や疲れやすいなどの症状を示す場合が多く、感染症や脳卒中のリスクが高くなるほか、激しい体の痛みの発作に見舞われる。患者の多くは、長期にわたる輸血を行う必要がある。 だが今回、仏パリ公立病院連合(AP-HP)、仏イマジン遺伝性疾患研究所(Imagine Institute of Genetic Diseases)、遺伝子治療開発企業の米ブルーバード・バイオ(bl
「『しらたき(糸こんにゃく)がすき焼きの肉を硬くする』は誤解だった」――こんにゃく生産者などで構成する日本こんにゃく協会が、こんな実験結果を発表した。しらたきがあってもなくても肉の硬さは変わらないことを実験で確かめたという。 しらたきなどこんにゃくの凝固剤には水酸化カルシウムなどのカルシウム成分が含まれており、そのアルカリ性が肉を硬くすると考えられている。だが、しらたきに含まれるカルシウム成分は100g中75mg(日本食品標準成分表より)で、焼き豆腐(150mg/100g)の半分程度という。 同協会は、しらたきが肉の硬さに及ぼす影響について、外部の検査機関に実験を依頼。(1)しらたき無し、(2)水洗いしたしらたき入り、(3)下ゆでして2~3分水洗いしたしらたき入り――の3パターンの割り下を用意した。 沸騰した割り下に、霜降りの多い国産和牛肩ロース肉と、霜降りの少ない米国産牛肩ロース肉を投入
人間に限らずほとんどのホ乳類の体温は、例外はあるものの基本的にはセ氏37度前後となっています。この体温を保つために常にエネルギーを燃やし続けているわけで、ハ虫類などの変温動物と比べると非常に燃費の悪い状態。にもかかわらずなぜこんなに温かいのかというと、体温が高いことのメリットとして、菌類が増殖しにくいということが挙げられます。風邪で熱が出るのは、体温を上げて病原体である菌が増殖できない温度にしようとしているわけです。 イェシーバー大学アルベルト・アインシュタイン医学校の研究により、体温を上げるための費用(エネルギー)と効果(菌の増殖抑制)を最適化した「最も経済的な体温」は36.7度で、人間の平熱とほぼ一致することが判明しています。 詳細は以下から。NewsCapsules | 98.6 °F Ideal Temperature for Keeping Fungi Away and Food
動物には爬虫類のような変温動物と私たち哺乳類に代表される恒温動物がいます。では、外界の温度によって体温が変動する変温性から、体内で発熱し体温を自立的に保つ恒温性への進化はどのようなプロセスで進化したのでしょうか。体温を高く、一定に保つことにはどんな意義があるのでしょうか。これが、爬虫類の行動研究を始めて以来30年、私がずっと考え続けてきた疑問です。 現在、私たちは伊豆諸島の島々において、オカダトカゲとその捕食者であるシマヘビの生活様式、捕食を回避する行動に及ぼす体温の影響などを調べながら、体温調節の進化について研究しています。今回は、温度計とストップウオッチを使ったシンプルな野外研究の成果と、内温性の進化に関する最近の研究成果、そして新しい考えについて紹介します 伊豆諸島に生息するオカダトカゲにとって、シマヘビは強力な天敵(捕食者)です。しかし島々の中には、シマヘビが生息せずにオカダトカゲ
微生物学:ダイエット後に体重が増える仕組み 2016年12月22日 Nature 540, 7634 減量のために食餌制限を行う人たちは、体重減少を長い間維持するのが無理だと悟り、反対に体重が過剰に増えるというサイクルに陥ってしまうことが多い。この現象を促進する機構は明らかにされていない。今回E Elinavたちは、マウスで、食餌制限後の体重減少に成功した後も持続していて、肥満を促すような食餌を再度与えられると体重再増加および代謝異常の増悪をもたらす腸内マイクロバイオームのシグネチャーを明らかにしている。強化された体重再増加の表現型は、糞便移植によって食餌制限をしていないマウスに導入できることが分かった。研究チームはさらに、食餌制限後の体重再増加の程度をマイクロバイオームに基づいて個別に予測することのできる機械学習アルゴリズムも開発している。
iPS細胞(人工多能性幹細胞)の作製技術を応用し、実験用のマウスの寿命を延ばすことに成功したと、米ソーク研究所などのチームが16日、米科学誌「セル」に発表する。 将来的には、人間の老化抑制につながる可能性もある。 チームは、京都大の山中伸弥教授らがiPS細胞を作製する時に使った4種類のたんぱく質に注目。その遺伝子を働かせる物質を、老化の進行が通常より速い実験用マウスに投与した。 その結果、物質を投与しなかったマウス18匹は平均18週間で死んだのに対し、投与したマウス15匹は平均24週間生きた。加齢によるDNAの損傷が修復され、皮膚や内臓の機能が改善したとみられるという。 中尾光善・熊本大教授(細胞医学)の話「今回の実験で寿命が延びた仕組みは解明されておらず、結果は慎重に見るべきだろう」
マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、カーボンナノチューブ(CNT)の内部に入った水が100℃超の高温で固体化する現象を発見した。ナノスケールの微小空間に水を閉じ込めたときの挙動について、これまでに得られていた知見とはまったく異なる現象であり、驚きをもって受け止められている。研究論文は学術誌「Nature Nanotechnology」に掲載された。 日常生活では、水は0℃を境に固体(氷)から液体の水になり、100℃で沸騰して気体(水蒸気)になる。ただし、固体・液体・気体という変化が起こる温度は、圧力など環境条件の変化によって変動する。その身近な例は、気圧の低い山の上では水の沸点が下がる現象だろう。また、圧力・温度条件の違いによって、結晶構造の異なる何種類もの氷が存在することも知られている。このように、置かれた環境の違いによって、水はその挙動をさまざまに変える。 ナノスケールの
霊長類の大きな脳 ほ乳類は、ほかの脊椎動物よりも身体のわりに大きな脳を持っています。なかでも多くの霊長類は、ほかのほ乳類よりも大きな脳を持っています。霊長類が脳(とくに視覚系)を発達させた要因として、かつては果実食への移行が有力視されていましたが、20年ほど前からは、霊長類の複雑な社会構造で必要なコミュニケーションのためとの説が唱えられていました。しかし近年では、毒ヘビのいない地域での霊長類の視覚が劣ることや、ヘビを見たことのないサルでもヘビをすばやく見つけることなどから、霊長類はヘビを検出するために脳(とくに視覚システム)を大きくしたとの「ヘビ検出理論」(Isbell, 2009)が提唱されています。にわかには信じられない学説ですが、いまでは多くの実験結果によって支持されています。 ヒトやサルはヘビをすばやく見つける ヒトの祖先の霊長類は、およそ6500万年前ころから樹上で放散適応を始め
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学術論文の査読システムが崩壊の危機に瀕している 査読(英語ではPeer-Review)とは、同分野の研究者が他者の研究内容を評価することを示します。研究活動をする上で、ほとんどの研究者は自身の研究成果を発表する前段階の論文査読は避けては通れません。論文の査読は、研究成果が世に出る前にその内容が科学的に正しいかどうかを判断する目的で使われており、科学分野にとって必要不可欠なシステムです。 しかしここ数年、特にバイオ系の学術雑誌に投稿された論文の査読プロセスが、非常に好ましくない状況に陥っています。好ましくない状況というのは「投稿された論文が同分野の研究者によりその研究内容を科学的に評価される」という査読システムの根本が崩壊寸前であるということです。 何故そのようなことが起きてしまったのでしょうか。1番の原因は、現在の査読プロセスに種々の問題が含まれていることが挙げられます。そこで本オピニオン
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