TDが今回会いに行ったのは、「書体設計士」の鳥海 修(とりのうみ・おさむ)氏。現在和文だけで1100以上の書体(フォント)があるといわれているが、書体業界の第一線で「ヒラギノ」や「游シリーズ」など、多くの人に愛される本文用書体を生み出しているのが鳥海氏だ。彼は個性的で特徴がある書体ではなく、「ふつう」にこだわり続けているという。来週から始まる連載に先駆け、sneak previewで、少しだけご紹介。 「ふつう」を極めた本文用書体、ヒラギノ 私たちが考える以上に、書体(フォント)の影響力は大きい。良い内容なのに、フォントのせいで何となく古臭く見えたり、スッと頭に入ってこなかったり……。心を込めた文章やキャッチコピーを違和感なく読み手に届けるためには、書体が持つ力を無視できない。 今回は数ある書体の中でも「ヒラギノ」という本文用書体を開発した「書体設計士」である、字游工房(じゆうこうぼう)代