今や電子メールは,ビジネスの上でも社会生活の上でも不可欠なアプリケーションになった。その一方で,ウイルス・メールや迷惑メール(スパム),フィッシング・メールなど,メールを使った不正行為や詐欺行為は後を絶たない。メールの重要度は高まっているにもかかわらず,全面的には信頼できないというジレンマに陥っているのが現状だ。 この状況を打開する可能性を感じさせるサービスが登場しそうだ。インターネットイニシアティブ(IIJ)と米GDX Networkの合弁会社「GDX Japan」が今秋提供予定の,企業向けメール・サービスがそれである。 不特定多数のユーザーを想定していなかったSMTP メールを使った不正行為や詐欺行為は,メールの標準プロトコルであるSMTPが本来持っている脆弱性を利用しているものが多い。送信元を詐称したり,受信側が意図しない大容量のファイルを送りつけたりといった行為を防ぐ手だてを,SM