3 巻が発売された『中国嫁日記』(KADOKAWA エンターブレイン)著者の井上純一氏が、一回り以上年下の中国人妻、月(ゆえ)さんと一緒に広東省東莞市へ移住してもうすぐ2年になる。その井上氏に、中国でなぜダメなハリウッド映画がヒットするのか、中国制作アニメの現状、ホビー業界の展望について聞いた。 * * * ――最近は中国市場を重視しているハリウッド映画ですが、やはり人気が高いのですか? 井上純一(以下、井上):中国人はハリウッド映画好きです。特にダメなハリウッド映画が好きなんです。それは、多くの中国ウォッチャーたちも言っています。 1980 年代の日本を思い出してください。『キャノンボール』や『グーニーズ』など、アメリカでは箸にも棒にもかからなかったのに、なぜか日本で大ヒット。そういう映画がけっこうあったでしょう? 当時はハリウッド映画を見に行くという「文化」が日本にあったんですよ。今の