台湾に王庚(アークン)という男がいる。2013年5月、当時日本と台湾の反核運動を繋げる活動をしていた陳炯霖(ダン•ギンリン)の住む台南に遊びに行く時、彼から「台湾に来たら俺の人生の師匠に会わせてやるよ」と言われたことが出会いのきっかけだった。陳さんは高円寺「素人の乱」の松本哉さんの著書「貧乏人の逆襲」の中国語版の翻訳者でもあり、2011年9月に韓国、釜山で開かれた香港、日本、韓国で自分達の「場所」を作り、文化•社会活動をする人たちのシンポジウムに遊びに来ていたり、2012年4月に香港で開かれた「アジア有象無像会議」には台湾のカフェ•イベントスペース「直走珈琲」のメンバーとして発表をしたり、日本と台湾、そして東アジアの国々を縦横無尽に行き来していた。 そんな行動力あふれる陳さんの師匠とはどんな人物なのか、松本さん曰くアークンは「台湾の野生児だ!」と言うが、いまいちピンとこない。けれど、彼と会