追悼のため掲げられたロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏の写真(27日、モスクワ、AFP=時事) ロシア民間軍事会社「ワグネル」の指導者、プリゴジン氏らの衝撃的な航空事故死の謎を解く鍵の一つは、アフリカ利権をめぐる政権との暗闘にありそうだ。ワグネル幹部の一掃で、今後はロシアが国家ぐるみでアフリカの紛争地域に武力進出する可能性がある。(拓殖大学特任教授、元時事通信モスクワ支局長 名越健郎) アフリカ歴訪直後に墜落 プーチン大統領は8月24日、プリゴジン氏の死に弔意を示した際、「彼はわが国だけでなく、海外、特にアフリカで働いた。石油、ガス、貴金属、宝石の事業に携わった。私の知る限り、昨日、彼はアフリカから戻り、モスクワで何人かの関係者と会ったところだ」と述べていた。 ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏=8月22日、撮影場所不明。テレグラムに投稿された映像より(AFP=