岸田文雄首相は11日夜、テレビ東京番組に出演し、緊張が高まる台湾問題を想定した態勢整備や法整備の必要性を強調した。台湾の防空識別圏(ADIZ)には中国機が連日進入するなど圧力を強めており、有事への備えは急務だ。 「さまざまな動きがあり得るのではないかという中で、どんな事態にも対応できる態勢、法整備をしっかりしておかなければならない」 岸田氏は、番組内でこう語った。 台湾をめぐっては11日の衆院代表質問でも「わが国にとって基本的な価値観を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有するきわめて重要なパートナーであり、大切な友人だ」と表明している。 台湾有事は日本有事に直結する事態となる。 評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「台湾本島と沖縄県与那国島は約110キロしか離れておらず、中国が台湾侵攻を想定した場合、沖縄や佐世保、岩国などの在日米軍基地を無力化することが考えられ、中距離ミサイルなどの攻撃