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本と倫理に関するcastleのブックマーク (5)

  • 聖俗の反転 : 富永仲基『出定後語』の真相

    論は、従来省みられてこなかった仏教の視点から、富永仲基の思想を検討する。仲基は、仏が淫するものは幻であるとする。仏の神秘的教えは行者が禅定・瞑想中に見た幻影にすぎず、釈迦の真意は世俗倫理を勧めることにあるとして、仏教を脱神秘化した。『出定後語』とは、人間理性が宗教的な呪縛である定・夢幻から目覚めたという宣言、いわゆる近代を告げる声であった。仏教的価値観では、人が目覚めるべきは現実事象の儚さからであり、仏の悟り、仲基の言う仏の幻こそが、より存在度の高い真実とされてきた。中世においては、人が儚い生死の夢から覚めて仏の朝に至ることが、覚夢だった。しかし近世における仲基の出定は、仏の夢幻から人の世の現実に目覚めることにある。仲基は、聖俗の存在論を反転させ、仏教思想の意義を明確に否定した。仲基の出定以後、近世から現代に至るまで、日の仏教者たちは伝統的な仏への覚夢と仲基の出定を統合止揚すべく、全力

    castle
    castle 2024/05/31
    「仲基は~仏の神秘的教えは行者が禅定・瞑想中に見た幻影にすぎず、釈迦の真意は世俗倫理を勧めることにあるとして、仏教を脱神秘化~出定後語とは、人間理性が宗教的な呪縛である定・夢幻から目覚めたという宣言」
  • 「なぜ私たちは自殺をしてはならないのか?」、哲学・思想の歴史から導かれる「意外な答え」(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

    「なぜ自殺をしてはならないのか」。この問いに導かれて、アメリカ歴史学者ジェニファー・マイケル・ヘクトが哲学の歴史の森に分け入り、思索し、著した『自殺の思想史――抗って生きるために』の邦訳が、このたび、みすず書房より刊行された。批評家のベンジャミン・クリッツァー氏が、同書の議論を紹介する。 「自殺」の論じられにくさ 「自殺」は重大な問題だ。大半の人は、家族や友人が自殺をしようと考えていることを知ったらそれを阻止しようと努力するだろうし、親密な相手が自殺を検討したことがあるという事実を知るだけでもショックを受けるだろう。自分自身が自殺を考えていた時期がある人は、その時分の記憶を苦々しさや不安と共に思い返すはずである。そして、実際に家族や友人に自殺してしまい、心に傷を抱えながら生きている人は多々いる。 また、自殺は個人的にだけでなく社会的にも重大な問題と見なされている。自殺者が多い社会はそうで

    「なぜ私たちは自殺をしてはならないのか?」、哲学・思想の歴史から導かれる「意外な答え」(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
    castle
    castle 2022/10/13
    「自殺は「伝染」する」「自由を放棄する自由は認められない(ミル)」「「自分が孤独であるという感覚」は人を自殺に導く主な要因だ(心理学者ジョイナー)」「破局視(未来は悪くなるに決まっていると思い込む)」
  • 正義論 (ロールズ) - Wikipedia

    内容[編集] ロールズは価値(善の構想)の多元化を現代社会の恒久的特徴と捉えた[1]。そのような状況にあっては、ある特定の善を正義と構想することはできない。ロールズは正義と善を切り離し、様々な善の構想に対して中立的に制約する規範を正義とした[1]。このように、正義が善の追求を制約しうる立場(正の善に対する優先権)を義務論的リベラリズムと言う。正義は制度によって具現化し、公権力のみならず社会の基構造を規制する性格を持つが、それが各人の基的な自由を侵害するものであってはならないと考える[1]。 ロールズはジョン・ロックやジャン=ジャック・ルソーの政治思想で展開されている社会契約の学説を参照にしながら、社会を規律する正義の原理は、自己の利益を求める合理的な人々が共存するために相互の合意によってもたらする構想ととらえる。このような正義の原理を考案する方法を、公正としての正義と定義する。しかし、

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    castle 2021/10/23
    「(善の構想が多元化した現代社会で)正義と善を切り離し、様々な善の構想に対して中立的に制約する規範を正義と」「正義を公正性から解釈する事は、古典的功利主義で論じられている効率としての正義の概念と対立」
  • ジョン・ロールズ - Wikipedia

    ジョン・ボードリー・ロールズ(John Bordley Rawls、1921年2月21日 - 2002年11月24日)は、アメリカ合衆国の哲学者。主に倫理学、政治哲学の分野で功績を残し、リベラリズムと社会契約の再興に大きな影響を与えた。 1971年に刊行した『正義論』(A Theory Of Justice)は大きな反響を呼ぶ。当初は、アイザイア・バーリンらが「政治理論はまだ存在するのか?」(1962年)と吐露するほどに停滞しきっていた当時の政治哲学業界を再興させるのに大きく貢献した。そのため、英語圏における正義論以降の政治哲学(規範政治理論、normative political theory)業界は「ロールズ・インダストリー」(Rawlsian industry)などとしばしば呼ばれる。 生涯[編集] 1921年、メリーランド州ボルチモアに生まれた。ボルチモアの学校にしばらく通った後、

    ジョン・ロールズ - Wikipedia
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    castle 2021/10/23
    「功利主義に代わる理論として、民主主義を支える倫理的価値判断の源泉としての正義を中心に据えた理論」「正義を「相互利益を求める共同の冒険的企て」である社会の「諸制度がまずもって発揮すべき効能」だと定義」
  • 人倫の形而上学の基礎づけ - Wikipedia

    この記事の出典や参考文献は、一次資料や記事主題の関係者による情報源に頼っています。信頼できる第三者情報源とされる出典の追加が求められています。 出典検索?: "人倫の形而上学の基礎づけ" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2016年3月) 『人倫の形而上学の基礎づけ』(じんりんのけいじじょうがくのきそづけ、独: Grundlegung zur Metaphysik der Sitten)は、1785年に出版されたイマヌエル・カントの倫理学・形而上学に関する著作。 3年後の1788年に出版される実践理性批判と共に実践哲学を扱っている。実践理性批判、人倫の形而上学と並びカント倫理学の主要著書の一つである。『道徳形而上学の基礎づけ』(どうとくけいじじょうがくのきそづけ)[1]、『道徳形而上学原

    人倫の形而上学の基礎づけ - Wikipedia
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    castle 2021/02/11
    「道徳性の最高原理としての「意志の自律」/道徳性のあらゆる偽の原理の源泉としての「意志の他律」」「「自由」の概念は「意志の自律」を解明する鍵」「「自由」は全ての理性的存在者の「意志の特性」として前提」
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