「さいはてにて~やさしい香りと待ちながら~」70点(100点満点中) 監督:チアン・ショウチョン 出演:永作博美 佐々木希 女性が描く女性の物語 今年の東映は岬とコーヒーがよっぽど好きなようだが、トホホ感の強かった吉永小百合のコーヒー店とは違い「さいはてにて~やさしい香りと待ちながら~」は、主要なキャストの演技力を堪能できる力作に仕上がっている。 故郷の奥能登で焙煎珈琲の店を開いた岬(永作博美)は、隣に住む小学生の娘と交流するようになる。その子の母親・絵里子(佐々木希)はキャバクラ嬢をしながらシングルマザーとして育てていたが、はた目にはとてもじゃないが、まともな母親には見えないのだった。 徹頭徹尾、父性が不在な物語。わけありなハイミス女と、母親になるには未熟すぎるシングルマザー、そしてその娘。世間から阻害された3人の弱き女たちが身を寄せあいなんとか生きる道を探る。そんな共感度の高いドラマで