遠藤保仁が20年ぶりに活躍の場を移した。ガンバ大阪からジュビロ磐田へのレンタル移籍である。 この一報は特大の驚きをもって伝えられ、ファンの間でもガンバファンを中心にさまざまな受け止められ方をしたようだ。一方、ヤット自身が移籍会見で「新しい挑戦にワクワクしている」と語っていたのが印象深い。実に彼らしい、偽らざる本心だと感じた。 周囲はいろんな想いを巡らせるが、ヤットにとって大切なのは「自由と悦楽」を得られるかどうかだ。かれこれ24年間、ことあるごとに取材を通して話を聞かせてもらってきた。ガンバで尋常ではない在籍期間を過ごせたのは、クラブへの愛着があったにせよ、「自由と悦楽」に対して常に折り合いがついていたからだ。黄金世代の主要メンバーたちが若くして欧州に挑んでも、我関せずと自分の信念を貫いた。浮き沈みが激しかった日本代表キャリアでは同世代の誰よりも長くプレーし、最多キャップの金字塔を打ち立て