大相撲夏場所で、2日続けて微妙な勝負判定があった。8日目(15日)の正代-豊昇龍戦、9日目(16日)の若隆景-貴景勝戦はいずれもビデオで確認すると、勝った力士が負けていたように見える。どちらの取組にも、審判から物言いがつかなかった。なぜ確認ができなかったのか、突き詰めていくと意外な内部事情が明らかになった。 ◇ ◇ ◇ まずは、この2番を振り返ってみる。 ▽正代-豊昇龍 寄り倒しで正代の勝ちとなった。しかし、豊昇龍が土俵を割るよりも早く、正代の左足が返って足の甲が土俵についていた。物言いはつかなかった。 ▽若隆景-貴景勝 はたき込みで若隆景の勝ち。しかし、取組中に若隆景が右手を土俵についているようにも見えた。物言いはつかなかった。 正代戦について、NHK大相撲中継では解説者の舞の海秀平氏が「物言いはつけるべきだったですね」と指摘。八角理事長(元横綱北勝海)も報道陣の取材に対し「物言いは