竹内研究室の日記 2019 | 01 |
青色レーザーダイオードを実現した赤崎先生、天野先生、中村修二さんがノーベル賞を受賞されました。本当におめでとうございます。 特に中村修二さんは企業(日亜化学)での仕事で受賞したわけですから、私は中村さんよりも下の世代ですが、企業で技術者だった私は大変勇気づけられました。 大変失礼な言い方をすると、赤崎先生は偉すぎて雲の上の存在ですが、中村修二さんならひょっとしたら自分もなれるかもと、企業などで実用研究をしている技術者にも思われるところがあるのが、今回のノーベル賞は良いですね。 また実は私は学部、修士の時に青色レーザーに関連する研究をしていたので、昔(学生時代)を思い出して感慨もひとしおです。 当時は青色レーザーを目指して、今回受賞したGaNとZnSeが激しく競争。いずれの陣営も日本の企業・大学が中心で、「日本を制したものが世界を制する」という、日本の黄金期でした。 私は「負け組」であるZn
日本ではITやエレクトロニクスはダメダメですが、一歩、国外に出れば成長産業。 私が研究しているSSDや半導体メモリを使ったストレージは、ITのクラウド化で猛烈に成長している。 例えば、Flash Memory Summitという8月にシリコンバレーで行われたマーケティングの会合では、400件以上の発表が行われ、4000人もの参加者が。 でも、日本の半導体やITはリストラなどの後ろ向きばかり。GoogleやAmazonのように、世界はドンドン進んでいくのに、日本はどうするんでしょうね。 私は日本の大学に居るし、国(税金)からも予算を頂いて研究している部分もあるので、何としても、日本の企業に貢献したい、復活のお手伝いをしたいと思っています。 ですが、共同研究などのお話をしていると、愕然とすることばかり。 研究するには、それなりにお金が必要ですが、「金は出さないけど、権利は全てよこせ」というケー
元社員からの巨額な特許訴訟をなくすため、特許の権利を会社に帰属させる法改正が行われるそうです。 アメリカでは、特許提案・出願時に、企業が発明者の従業員に対価を支払うので、そういう制度になるんでしょうかね。 でも、法改正で、日本企業は強くなるんですかね? 私は否定的です。 そもそも、なぜ、元社員が古巣の企業を訴えるような、不幸な関係になったのか。 それは、自らの不遇の不満、会社へのやるせなではないでしょうか。 一人で発明しても、事業化の時には、立ち回りがうまい人が、成果を持って行ってしまう、というのは、良くあること。 自分も、そういう体験に嫌気がさして、辞めた一人。 先日のブログにも書いたように、優秀なエンジニアから辞めていく現実は、なぜ、見向きもされないのか。 「パイオニアをリスペクトするシリコンバレーと、リスペクトしない日本。頑張った人は残るシリコンバレー、頑張った人から辞めていく日本。
ミッドナイトフライトで日本に帰ってきました。モントレーで開催されたIRPS(Internaitonal Reliability Physics Symposium)で竹内研からは3件で発表しました。 学会中は自分の発表以外は、ホテルにこもって、仕事ばかり。 特に、西海岸の夜が日本の昼なので、連日、Skypeでミーティングをしたり、資料を作ったり。とうとう、徹夜になってしまった。 深夜便の中でも仕事して、朝の5時について、帰宅して、また仕事です。 大学の研究者の自分がそこまでしゃかりきに仕事をしなくてもいいのかもしれないけど、何とか、日本の電機やIT産業を復活させたい。 その思いだけで、企業や大学の間の調整をする毎日です。 その中で、どんな組織からも出てくるんですよね、ルールばかり気にする人が。 石橋を叩きに叩いて、最後は叩き割る。 いつも結論は、「やめましょう」になる人が。 私は今まで、大
私は参加してませんが、先週シリコンバレーで開催されたフラッシュメモリサミットは大盛況のようですね。発表は正確に数えていませんが、およそ300。 フラッシュメモリとその応用製品にフォーカスした、かなりマニアックなワークショップなのに、年々すごい勢いで発表が増えています。 発表内容も、以前は単なる宣伝だったのが、技術的に深い内容になってきました。 プログラムを見ればわかりますが、ターゲットはビッグデータを記憶する、クラウドストレージ。 半導体メーカー、セットベンダ、ITベンダ、ソフトウエアベンダなど、様々な業界の企業が発表して、ものすごい活況ですね。 まさに、ハード、ソフト、サービス融合で、新しい陣取り合戦が始まっています。 自分が参加してないので偉そうなことは言えませんが、日本企業の発表はごくわずか。 フラッシュメモリの現在のビジネスはスマホやiPadだけど、開発としては、もうその先のクラウ
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