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ブックマーク / www.saiusaruzzz.com (3)

  • 「蠅の王」の新訳と旧訳の読み比べをしながら、翻訳について考えたこと。 - うさるの厨二病な読書日記

    2017年にウィアリアム・ゴールディングの「蠅の王」の新訳が出たので、購入して読んでみた。 蠅の王〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫) 作者: ウィリアムゴールディング,William Golding,黒原敏行 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2017/04/20 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る 細かく読み比べた一章だけをとっても、旧訳(平井正穂訳)と新訳(黒原敏行訳)では印象がまったく違う。 ひとつひとつの訳文を読むだけだと些細な違いなのだが、その積み重ねで話の中でどこにフォーカスしているかの違いが浮かび上がってきて、別の話のように読める。 初読の人にどちらがおススメか、と言われれば新訳を推す。 旧訳は固い言い回しが多く、読みづらい。新訳は問題点に意識的に陰影をつけていて、物語を理解しやすいなどの利点が多い。 旧訳には旧訳のいいところがあり、この点、この部

    「蠅の王」の新訳と旧訳の読み比べをしながら、翻訳について考えたこと。 - うさるの厨二病な読書日記
  • つまらないものを褒める観客やファンを批判するのは、けっこうハードルが高い。 - うさるの厨二病な読書日記

    「ラ・ラ・ラ・ランド」という映画が流行っているらしいですね。 映画自体は見ていないのですが、この映画にまつわる話題で興味深いテーマを見つけました。 「作品を批判するのはいいが、作品を褒める観客を批判するのはアウトなのか?」というテーマです。 結論から先に言うと、 「作品を褒める感想を批判するのはOKだが、褒めている人自体を批判するのはNG」だと思います。 「あなたは絶賛しているけれど、自分はこうこうこういう理由でこの映画はつまらないと思う」 「その感想は、ここのシーンを読み違えている。脚のここの箇所が面白いというが、ここはこういう理由で陳腐だと思う。この映画はこういうテーマだと言っているが、それはこういう理由で違う。」 これはOK。ただよく目にする 「こんなつまらない映画を褒める奴は、物の映画を見たことがない頭が悪い奴だ」 のようなものは、NG。 作り手だろうが観客だろうが、人格への攻

    つまらないものを褒める観客やファンを批判するのは、けっこうハードルが高い。 - うさるの厨二病な読書日記
  • 「負け組」の絶望感が日本を引き裂く。 山田昌弘「希望格差社会」感想 - うさるの厨二病な読書日記

    山田昌弘著「希望格差社会 -「負け組」の絶望感が日を引き裂く」を読んだ感想です。 このの要旨 現在の社会における格差と呼ばれるもの、いわゆる「負け組」と「勝ち組」を分けるものは「希望の格差」ではないか、ということが書かれています。 「努力すれば報われる」「努力すれば、将来は今よりよい生活ができる」という「希望」が、1998年くらいから社会から失われたと著者は指摘しています。 高度成長期には、「今の努力を続ければ、給料は右肩上がりにあがるし、それに従い生活水準もあがる」という希望があった。 この時代は学歴がパイプラインの役割をはたしており、「高卒であれば、将来はこういう職業」「短大卒であれば、将来はこういう職業」「大卒であれば、将来はこういう職業」と学校に入学する段階で、おおよそ将来の道筋が見えていた。 このパイプラインがしっかりしていたからこそ、「将来、この職業、この立場になるために」

    「負け組」の絶望感が日本を引き裂く。 山田昌弘「希望格差社会」感想 - うさるの厨二病な読書日記
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