美作市に移住した若者らでつくるNPO法人「山村エンタープライズ」が今春、中山間地域の活性化と、ひきこもりの若者の回復支援を組み合わせた「人おこし事業」を本格化させる。市内の農山村集落に新たに開設するシェアハウスで、ひきこもりからの回復を目指す当事者が共同生活を送る。仲間や地元住民との交流や耕作放棄地の再生体験などを通じ、ゆっくりと社会に踏み出す勇気を育んでもらう。【久木田照子】 きっかけは、NPOの前身のグループが2012年に同市の梶並地区で始めた別のシェアハウス。地域おこし協力隊出身者らが他地区からの移住を希望する人のために開設したところ、ひきこもりから脱しようとする20代の男性が入居した。男性はハウスの他の住人や、農作業などで近隣の人と接するうちに会話が増え、演劇活動も始めるようになった。 この記事は有料記事です。 残り582文字(全文934文字)