前回は日本が6年半ぶりに実施した外国為替市場での介入を取り上げた。その時に述べたようにこの介入は当初狙った効果はあった。今回は“その後”も含めて、「介入の種類」と「介入の抱える問題点」、「効果の持続性」などに関して書きたいと思う。 多様な介入の形 介入に関してはいろいろな言葉が使われる。「大規模介入」といえば、市場での相場の方向を大きく変えるような規模(市場の通常の取引量に比して)の資金を投じての介入ということだし、「アナウンスメント効果を狙った介入」といえば、介入と同時、または少なくともその日の2、3日以内に「介入した」と担当大臣などがマスコミに向かって明言するケースである。これは公表することによって市場に介入に対する警戒感(安易にポジションを逆方向には張れないという)、恐れ(損するかもしれないという)を抱かせることによって効果を高めようというものである。 これとは逆のスタイルとして「覆