自宅と職場や学校の往復だけに終わっていないだろうか――。高齢化が進む中、仕事や子育てを終えた後にも孤立することなく人と交流できる仕掛けが求められており、石川県輪島市の共生施設の取り組みなどが注目されている。 首都圏に住む60~74歳の男女1236人を対象に、「退職後に自宅以外で定期的に行く場所があるか」と聞いた日本経済新聞社・産業地域研究所の調査(2014年)では、男女ともに1位は図書館で、男性の2位は「見つからない・特にない」、3位が「公園」。女性は、2位が「スポーツクラブ」、3位が「親族の家」だった。 また、内閣府の2018年度の調査では、半年以上自宅に閉じこもる「ひきこもり」は40~64歳が全国で推計61万3千人。15年度調査で判明した15~39歳の推計54万1千人を上回った。 7割以上が男性で、ひきこもり期間は7年以上が半数を占めた。ひきこもりになったきっかけは、「退職した」が約3