ナロードニキ(露: народники)は、1860年代及び70年代にロシアで活動した社会運動家の総称。農民の啓蒙と革命運動への組織化により帝政を打倒し、自由な農村共同体を基礎にした新社会建設を目指した[1]。彼らの活動はナロードニキ運動(ロシア語: народничество)として知られた。ナロードとは農民に代表される一般民衆を意味し[1]、ロシア語の表現 "Хождение в народ" (Hozhdenie v narod, 「人民のもとへ」)に由来する。 歴史[編集] ナロードニキ運動創設者の一人ニコライ・チェルヌイシェフスキー ナロードニキ運動は、皇帝アレクサンドル2世によって実施された農奴解放(1861年)の後に起こった。彼らの主張によれば、農奴は確かに解放されたものの、実態は賃金奴隷として売られ、地主が資産家に代わったに過ぎなかった。ナロードニキ運動はそうした現状に対抗