東京・築地市場の移転先、豊洲新市場が開場するのは11月7日。ついにオープンまで4カ月を切ったが、またもや“致命的な欠陥”が見つかった。魚市場に必須の「氷」が圧倒的に不足するというのだ。 ■貯氷量は築地の4分の1 発泡スチロールに入れた鮮魚を冷やす「バラ氷」。現在、築地には1日当たり40トンの製造設備を2カ所に設置してある。正門近くの立体駐車場に柱状に組み込まれた製氷施設は、高さ約17メートルに及ぶ。屋上から“頭”が飛び出すほどで、45トンものバラ氷をストックできる貯氷庫も2つ搭載している。築地では都合、1日最大180トンものバラ氷を保管することができるわけだ。 ところが、豊洲の製氷設備は仲卸売り場が入る6街区に1カ所しか設置されない。その上、築地の設備とは違って貯氷庫は1つだけ。最大貯氷量は45トンで、築地の4分の1にとどまる。 「重要なのは、製氷能力より貯氷量です。客が少ない間に満タンに