それって、兵器の濫用によって、文明が滅びる場面では。 https://t.co/CSTaxnYs9x
日本の戦争映画 (文春新書) 作者:太一, 春日発売日: 2020/07/20メディア: 新書 Kindle版もあります。 日本の戦争映画 (文春新書) 作者:春日 太一発売日: 2020/07/20メディア: Kindle版 『暁の脱走』『独立愚連隊』から『この世界の片隅に』まで――。 日本映画はいかに戦争と向き合ってきたか? 元特攻隊の脚本家、学徒兵だったプロデューサー、戦地から生還した映画監督が 映画に込めた、自らの戦争への想いとは? 特別対談として、『この世界の片隅に』片渕須直監督も登場! 1970年代はじめに生まれた、いわゆる「団塊ジュニア世代」の僕にとっては、「戦争映画」というのは、どう観るか迷ってしまうところがあるのです(どの世代にとってもそうなのかもしれませんが)。 「神風特攻隊」について描かれた作品などは、「あの時代の戦争責任者たちの無策や周囲の同調圧力の犠牲になった特攻
※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。 平成期が終焉を迎えようとしている中、アニメを取り巻く状況もまたひとつの転換期を迎えている。今、アニメは果たしてどこへ向かおうとしているのか……? 気鋭の評論家・中川大地が現在進行形のアニメ作品たちを読み解き、「平成」以降の時代を展望する連載コラムがスタート! 2016年を、振りかえってみるところから始めよう。 そう、今上天皇が生前退位の“お気持ち”を表明して「平成」という時代の終焉が確定し、奇しくも日本の戦後カルチャー史の画期をなすような社会現象が立て続けに起こった、まだ記憶に新しいあの夏のこと。 アメリカをはじめ世界的なブームの逆輸入として起きた「ポケモンGO」、戦後日本の情念そのものを象徴する怪獣王を3.11後の現実の鏡として再生さ
私がこうの史代原作のアニメ映画『この世界の片隅に』を見たのは最近のことです。単に出遅れていました。でも、本作が上映され始めたとき、少し衝撃を受けたことはよく覚えています。「祖母と見に行った」「祖母のことを思い出した」というつぶやきがSNSやブログにあふれたのです(注1)。 (注1:例えばこのまとめにある記事など。http://momomomo1232.hatenablog.com/entry/2016/11/30/010619) その時は素直に、これはすごい作品なのかもしれないと思いました。ですが、なぜこんなにも、北條すず(旧姓浦野)というヒロインを自らの祖母や母に重ねる人が多いのか、と奇妙な感じも残りました。 仕事で予定が合わず、1月の末にようやく映画を見に行きました。そして漫画原作も購入して読みました。以下では基本的に映画版についての感想を中心に書きますが、必要に応じて適宜漫画版につい
『この世界の片隅に』で太極旗シーン以上に問題なのが、憲兵が出てくるエピソードだ。この話は以前にも一度取り上げているので内容が一部重複するが、改めて問題点を整理してみることにする。なお、このエピソードに関しては原作マンガとアニメ版に大きな違いはない。 『この世界の片隅に』で「憲兵」はどのように描かれたか このエピソードでは、呉の軍港に浮かぶ軍艦をスケッチしていたすずを間諜(スパイ)容疑者として捕まえた憲兵が、すずを連れて北條家に怒鳴り込んでくる。[1] 家族たちは玄関先で怒鳴り散らす憲兵の説教を神妙に聞いていたのだが、憲兵がいなくなると、次のシーンでは、よりによってすずなどをスパイ扱いした憲兵をバカにして爆笑する。[2] 現実にはあり得ない憲兵描写 しかし、こんなことは当時の現実としてはあり得ない。 まず、憲兵がスパイ容疑者を捕まえたら憲兵隊詰め所に連行して尋問するはずで、容疑者の自宅に引っ
「朝鮮人だ!!」で炎上した『1945ひろしまタイムライン』企画の背景には何があったのか。アニメ評論家・藤津亮太が考察を進めていくと、さまざまなフィクションの苦闘の歴史の果てに、『この世界の片隅に』の傑作たるゆえんが見えてきた。 「戦時下の生の声を伝える」という発想 NHK広島放送局がツイッター上で展開をしている『1945ひろしまタイムライン』という企画が、先日強い批判を浴びた。 この企画は「もし75年前にツイッターがあったら」という想定で、実在する人物の日記をもとにアカウントを運営していくというものだ。その中のひとつ、中学1年生のシュンというアカウントが8月20日、朝鮮半島出身者が戦勝国民として列車で横暴に振る舞う様子を記し、「あまりのやるせなさに、涙が止まらない」と悔しさをにじませるツイートをしたのだ。 NHKは批判を受けて、8月24日に『1945ひろしまタイムラインブログ』に、お詫びを
『この世界の片隅に』では、いわゆる「玉音放送」で天皇から臣民に対して帝国日本の敗北が宣言されたあの日の様子を、次のように描いている。[1] すず以外の北條家の人々(やラジオを聞きに来た近所の人たち)は、実にあっさりと敗戦を受け入れて、まるで何事もなかったかのように日常へと戻っていく。 一方すずは天皇自身の言葉にも納得せず、憤然と外に出て、あの太極旗と慟哭のシーンへとつながっていく。 はっきり言って、すずの態度も、その他の人々のそれも、どちらも嘘くさい。 画像出典:[2] 実際のところ、職業軍人や特権階級ではない一般日本人のあの日の心理はどのようなものだったのか。映画会社の嘱託という立場であの日を経験した坂口安吾が、『続堕落論』で次のように書いている。[3] 昨年八月十五日、天皇の名によって終戦となり、天皇によって救われたと人々は言うけれども、日本歴史の証するとこを見れば、常に天皇とはかかる
志賀賢治(しが・けんじ) 1952年、広島市生まれ。78年広島市役所に入り、健康福祉局長などを歴任。2013年4月に12代目館長に就任。3月31日付で退任。 広島平和記念資料館リニューアル、前館長・志賀賢治さんに聞く 「被爆体験を次世代にわかりやすく伝えることを目的に、2010年以降、有識者を交えた検討会議を25回重ねてきました。被爆者の視点から、原爆の悲惨さを表現すること、実物資料で表現すること、一人ひとりの被爆者や遺族の苦しみや悲しみを伝えること、という三つの柱で、あるべき展示の姿を考えてきました。13年に館長となって、検討会議の15回目以降から議論に参加しています」 ――過去にも、大きなリニューアルが何度かありましたね。 「1955年の開館以降、今回が3回目の大規模改修です。かつては、原子力平和利用博覧会で原子力の民生利用がもたらす世界を展示しつつ、被爆資料も並べました。『核兵器って
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昨年9月、国会で成立した安保法制が来月末、施行される。戦後日本の安全保障政策の転換点となる2016年。日本人は、戦争をどうとらえているのか。これからどうなるのか。 上坂すみれさん(声優・歌手) ゆる~い地盤に乗る平和 旧ソ連が崩壊した年に生まれたからというわけではないんですが、私、旧ソ連が大好きなんです。共産国家は、絶対に実現しない幻みたいなもの。非現実への憧れというか、もしも、ああだったら、と勝手に想像する面白さっていうか。この20年、私の中で共産主義は共産趣味になったんだと思います。 世界では紛争が絶えないけど、日本で戦争というと70年以上も前のことで、想像の対象というか、全く違う時空間で起きた出来事のように感じます。 そんな日本が生んだのが、私も出演している「ガールズ&パンツァー」(ガルパン)=図右=といったミリタリーもののアニメです。ガルパンは華道、茶道と並ぶ女子のたしなみ「戦車道
『モーニングNo.4・5』(公式)で山岸凉子新連載がスタートした。 タイトルは『レベレーション─啓示─』。 “わたしは解放される 解放される 疑ってはならない 信じています 疑ってはならない 信じて…” 牢獄の扉が開かれる。 “「ジャンヌ・ダルク 今日そなたを処刑する」” 手錠で拘束されたジャンヌが歩く。 “嘘です 嘘です わたしは…信じています” 「魔女よ!」「魔女ジャンヌ!」「火あぶりだ!」と叫ぶ人々。 “では…では “あれ”はなんだったのですか!” 処刑シーンから始まり、回想で、13歳のジャンヌ・ダルク、姉が嫁ぐ祝いのパーティーへ。 つまりこれは、ジャンヌ・ダルクが処刑されるまでの歴史をこれから山岸凉子が描くということでないか。 導入でグッと掴まれる。 処刑台と、少し遠巻きに集まる人々が、少し上空の視点から描かれる淡いカラーの見開きタイトルページ。 ジャンヌ・ダルク×山岸凉子 惹句は
修学旅行生が長崎被爆者に暴言 横浜の中3男子生徒数人 http://www.47news.jp/CN/201406/CN2014060701001601.html 修学旅行で5月に長崎を訪れた横浜市の公立中3年の男子生徒数人が、爆心地周辺を案内していた被爆者で語り部の森口貢さん(77)に「死に損ない」などの暴言を吐き、森口さんが学校に抗議……グループから離れて行動していた数人の生徒が「死に損ないのくそじじい」と大声で叫んだ。森口さんは注意したが、この数人は周りの生徒にも「拍手しろ」などと言って妨害、暴言を続けたという。 この短い記事から状況を推測するだけ、という限定になるが、そこから判断する限りどう考えてもこの中学生がクソガキ、馬鹿餓鬼のたぐいである、という話に聞こえる。 もう少し表現を言い換えると毎年恒例の「成人式で騒ぐ」や「市長を野次る」という案件や、「盗んだバイクで走り出し」たり「夜
類型的な戦争観への疑問が出発点 『戦争と一人の女』は、第二次世界大戦の最末期、空襲にさいなまれる街の一軒家で、かつて水商売をしていて妾や女郎の経験もある「淫奔」な女と、それと同居する野村という男が生活をする話である。 坂口安吾の3つの小説を原作として、近藤ようこが一つにまとめてマンガ化した作品で、どれも戦争(第二次世界大戦)が終わってすぐに発表されたものなので、戦争の語られ方が(世の中一般で)「物語」としての類型化を始める前の生々しさに特徴がある。 近藤ようこは、その切り口の「新鮮さ」に衝撃をおぼえ、この作品に近づいている。そのことは、本書の「あとがき」を読むとわかる。 「戦争」ってなんだろう。昭和三十二年生まれの私は教科書でも戦争についてちゃんと教わってない気がする。 本や雑誌で垣間見た、モンペと防空頭巾の女、集団疎開している小学生の写真。あるいはテレビドラマで繰り返される、本当は戦争に
かつてトルストイは自身の性格についてこう述べた。「私自身に逆らってまでも、常に時流に乗じた勢力に抵抗したということである。私は一般的傾向というものを憎んだ」(ロシア文学者 川端香男里氏の解説による)。早川タダノリさんは、時流に乗じた勢力に抵抗し、「愛国」や「原発」のプロパガンダが生みだす一般的傾向を憎んでいる。(編集部) Text: Takeshi Sato Photos: Tsukuru Asada 早川タダノリさんの仕事の内容は、2010年に発表した著作『神国日本のトンデモ決戦生活』(合同出版版)のサブタイトルが端的に言い表している。そこには「広告チラシや雑誌は戦争にどれだけ奉仕したか」とある。つまり、メディアがどのようなプロパガンダを行ってきたか、人々はプロパガンダの影響を受けてどのように行動したかを追いかけている書き手だ。 たとえば同書の「主婦之友的決戦生活」という章では、第二次世
1. 『世界』最新号(10月号。9月8日発売)を見て驚いた。シリア情勢を扱った記事・論文が一つもないのである。シリアという言葉すら、管見の範囲ではどこにもない。 月刊誌であるから発売日までに間に合わなかった、ということでは恐らくないのである。校了日が何日かは分からないが、情勢のさらなる緊迫化を促した化学兵器使用による虐殺は8月21日であったから、校了日前に、少なくとも、比較的小さいスペースで時事問題を扱う「世界の潮」欄で取り上げることくらいはできたはずである。実際、私の編集部在籍中でも、校了日前に重大な事件が生じたために大急ぎで「世界の潮」欄に書いてもらう、というのは普通に行なわれていた。 また、同号の編集長による編集後記には、「品川正治さんが8月29日朝、亡くなられた。」との記述がある。8月29日朝と言えば、米国によるシリアへの軍事介入の是非が世界的に問題になっている時期であるが、この編
茨城県大洗町で行われている町おこしのイベントに、自衛隊の最新鋭の戦車が派遣されました。この町を舞台にした、戦車が登場するアニメの人気にあやかろうというものですが、自衛隊が、外部のイベントに、最新鋭の戦車を派遣するのは極めて異例のことです。 茨城県大洗町は、女子高校生や戦車が登場するアニメの舞台として人気が集まっていて、町は、13日の海開きに合わせて町おこしのイベントを開き、自衛隊に戦車などの派遣を要請しました。 これを受けて自衛隊は、最新鋭の10式戦車をおよそ200キロ離れた静岡県の駐屯地から会場に運び込んだほか、各国要人の出迎えに当たる「儀仗隊」と呼ばれる特別な部隊の隊員を東京から派遣しました。 会場では、アニメのファンだけでなく、親子連れの姿も見られ、15日までの期間中、合わせて1万5千人を超える参加を見込んでいます。 子どもと会場を訪れた男性は、「かっこいいのかなと思って来ました。町
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