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ブックマーク / ohtabookstand.com (1)

  • スズキナオ 敦賀の砂浜で寝転ぶ

    谷崎由依さんの『遠の眠りの』という小説を読んでから、それまで意識したことのなかった福井市の「敦賀」という町のことが気になっていた。かつて戦争によりポーランドの孤児がたどり着き、ナチスの迫害により多くのユダヤ人たちが逃れてきた町。腰の重い私がようやく敦賀に向けて出発したのはつい先日のことだ。 意識に上ったことのなかった敦賀という土地去年2021年の秋ごろ、谷崎由依という作家の『遠の眠りの』という小説を読んでいた。大正・昭和期の福井県が舞台で、戦前、福井市内の「だるま屋」という百貨店に作られた歌劇部「だるま屋少女歌劇」をモチーフにした物語だった。 寒村に生まれた主人公は家を飛び出し「人絹(じんけん)工場」の女工として忙しく働いている。厳しい労働環境のなかで、読書好きの主人公は雑誌『青鞜(せいとう)』に背中を押されるようにして女性の権利について考え始める。そんなとき、ふとした拍子にめぐりあうのが

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