ウサギとカメ① ウサギとカメが足の速さのことで言い争い、勝負の日時と場所を決めて別れた。さて、勝負の日、かけっこが始まった。 ウサギは生まれつき足が速いので、真剣に走らず、道からそれて眠りこんだ。 カメは自分が足の遅いことを知っているので、たゆまず走り続けた。カメは、ウサギが横になっているところを通り過ぎて、勝利のゴールに到達した。 油断大敵、才能より努力 この寓話ぐうわからは二つの教訓を引き出すことができる。ウサギに焦点をあてれば「油断大敵」という教訓、つまり強者であってもそれに甘んじて油断していると、弱者と侮っていた相手に負けてしまうことだってあるという教訓が得られる。カメに焦点をあてれば、弱者であってもコツコツとまじめに頑張っていれば、ときに幸運が転がりこんで強者に勝てることもあるという教訓が得られる。 ところで、競走は本来、公正でなければいけないのに、この勝負は公正さに欠けているよ