やがて、インターネットの「論客」たちも、いいかげん問題の深奥にあるのが「子供の保護」ではなくて、「宗教的道徳の布衍」だという認識に達するだろう。 そして、日本ユニセフ協会とがっちり手を組んだ嬌風会だけでなく、背後に控えたキリスト教組織の力の大きさと、その方針を無条件に受け入れる日本の議員やジャーナリストたちのお気楽さに愕然とするだろう。 もしあなたが、これから日本で始まる終わりのない表現の統制に順応できない、私のような人間なら、慰めとして次のことを覚えていて欲しい。海外のキリスト教組織は、日本の漫画やアニメやゲームを心底恐れていたのだ。成人向けと非成人向けとを問わず、作品のインモラル性、破壊性、タブーを意識せずふみこえる過激さが、それぞれの国で読者や視聴者に認められたとき、既成の道徳的権威がガタガタに瓦解する恐れを、宗教組織はよく認識していた。 「日本コンテンツ」潰しというのは、経済の得失