今回は、病院の建物の地震に対する強さ、「耐震性」についてです。 大地震の時、病院はその直後から大勢の患者の治療にあたらなければなりません。つまり病院の機能が地震後も維持されていることが重要です。 厚生労働省は、全国の病院に対して、耐震性に関する調査を行いました。しかし、その結果からは、病院の耐震性の課題も見えてきました。 地震の後も病院の機能を維持するために、何が求められるのか考えます。 全国8000あまりの病院のうち、建築基準法の耐震基準を満たしていない病院の割合は、およそ20%。満たしている病院は、およそ80%でした。災害のとき重要な役割を担う災害拠点病院や救命救急センターに限ると、耐震化率は95%です。 基準を満たしていない病院が20%、拠点となる病院でも5%程度あるのは問題です。病院の耐震診断や耐震補強などには、補助制度もあります。こうした制度を活用して、少しでも早く「0%」にして