これからも語り継ぐべき戦争の記憶がある。作家の五木寛之氏は「戦争はどう始まり、展開したかという『大局』ばかりが話題になる。しかし、一人の兵士や、戦地で生きた個人の体験こそ戦争の真実であり、彼、彼女らの記憶こそ後世に『相続』されるべきだ」という――。 【写真】満州開拓、休憩中、談笑する開拓団家族=1942年1月1日 ※本稿は、五木寛之『こころの相続』(SB新書)の一部を再編集したものです。 ■敗戦の混乱時、日本人女性が味わった性暴力の悲劇 現実社会に「表」と「裏」があるように、過去の時代にも「表」と「裏」があります。私たちが生きた同時代についての記述すらそうだから、100年前、500年前ともなればなおさらでしょう。その当時に生きた人が、歴史の教科書を読めば、仰天するかもしれない。「これは一体どこの国の話だ」と。 「一級史料があるから確実だ」などと言っても、その史料が時代の全体を語るわけではあ
アメリカ版『コスモポリタン』誌と非営利の調査報道機関『タイプ・インベスティゲーションズ(Type Investigations)』との1年にわたる共同調査で明らかにされた、アーミッシュの近親相姦とレイプ、性的虐待の戦慄の文化とは――。 Photos: Getty Images From COSMOPOLITAN ※アーミッシュとは、アメリカやカナダの一部で自給自足の生活を送るドイツ系移民のキリスト教の一派のこと。宗教的理念に基づき、米国へ移民してきた当時のままの生活様式を送っている。 セイディ*の記憶は、断片的だ――真夜中、ベッドがきしむ音が聞こえる。兄弟のひとりが、部屋に忍び込んできたのだ。マットレスの端まで体を引っ張られ、下着を剥ぎ取られる。兄弟は片足を床の上に残したまま、体を覆いかぶせてくる。 夕暮れ時、豚小屋でエサをやり終えると、別の兄弟が掴みかかってきた。引き裂かれたドレス、エプ
ノルウェーのノールランで、同国北部のテュスフィヨールで起きていた性的暴行事件について記者会見する警察幹部ら(2017年11月28日撮影)。(c)AFP/NTB Scanpix/Tore MEEK 【11月29日 AFP】ノルウェーの警察当局は28日、同国北部ラップランド(Lapland)地方の小さな自治体で性的暴行が151件起きていたと発表した。子どもが被害者となったレイプ事件もあり、ノルウェー全土に衝撃が走っている。 被害者や容疑者が少数遊牧民族サーミ(Sami)である事件が多くを占め、国の行政とサーミを隔てる長年の不信感が浮き彫りになった。 日刊紙ベルデンスガング(Verdens Gang)が昨年、北部の自治体テュスフィヨール(Tysfjord)で性的暴行の被害を受けたという男女11人の証言を掲載したことがきっかけで警察の捜査が始まった。テュスフィヨールは北極圏内にあり人口は2000人
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く