松尾匡『対話でわかる痛快明解 経済学史』を読む。 ライトなつくりになっていて、読みやすいが、中身はしっかりしている。 マルクスは、自分自身の字も読めないことがあり、実際に『資本論』第2巻の序文で、エンゲルスもそう書いている(66頁)。 こんな感じの小ネタものってる。 興味深かった所だけ。 ワルラスの社会主義者っぷりについて。 ワルラスは、土地の国有化を唱えた(128頁)。 それは自由競争市場の合理的な動きのために必然的に要請される側面があった(らしい)。 土地を国有化して、その地代を国家の収入にし、労働者への課税は廃止するよう主張したのである。 そうすることで、労働者も資産を形成して、資本家と「同化していけるようになることを目指した」。 労働者個人が、『アソシアシオン割引金庫』に貯金して、それで金庫側が機械を買い、労働者集団にリースをする、という感じである。 土地という「既得権益」の打破し