1.モラルハラスメントとモラハラ擁護論 前回の記事では、恋愛関係のトラブルにおいては「同意の有無」「合意形成の過程」より「悪気があったのか」「どのような意図だったのか」という点ばかりに焦点が当てられてしまうことを警戒すべきだと書いた。 tatsumi-kyotaro.hatenablog.com そしてまさに、そうした思考の誘導によって寧ろ加害者側が同情されてしまう例、被害者側の被害が矮小化されてしまう身近な例としてモラルハラスメントを取り上げたい。 凶悪な事件ではなく、モラルハラスメントという卑近な例を「優しい支配」という観点から問題を見ていく。 そうすることで、モラルハラスメントが「比較的軽微な加害だから」という理由で擁護されてしまうのはなぜかという問題について書くこともできるだろう。 そして、最後には同意のない「優しい支配」の関係に陥らない為に必要な信頼と信頼関係について語ることにし