今週のお題は「最近おもしろかった本」ということで、こいつを取り上げる。 ヒストリエ(9) (アフタヌーンKC) 作者:岩明 均講談社Amazon 最新刊が発売された『ヒストリエ』の主人公にしてアレクサンドロス三世の書記官である、カルディアのエウメネス。とは言っても今回紹介するのはマンガではない。お題のとおり、俺が読んだエウメネス関連の本をつらつらと紹介していく。ただ何でもかんでもというのは面白く無いので縛りを2つ設けた。 俺が読んでいる 古典である 9巻を読み終えて10巻が待ちきれないという人向けにオススメだ。なお、ヒストリエの先の展開が含まれるかも知れないが、問題はないだろう。なにせ今から2300年以上も前の話だ。気にするほうがどうかしている。 エウメネスが登場する本 まずはエウメネスが登場する本である。基本的に彼のことについてはディアドコイ戦争以前、特にマケドニアに来る前のことについて
4月11日の朝日新聞(朝刊)で掲載された「右傾化」についてのインタビューに刺激されたわけではありませんが、「右傾化」を論じる場合は、国を問わず、中々に難しいものがあるようです。 (ちなみにさやわかさんの議論のするどさに驚嘆しました) 私のフィールドのフランスの事例でいうと、極右・国民戦線の台頭などもあり、やはり2000年代に入ってから「右傾化(droitisation)」の議論がされてきました。確かに社会が「ぎすぎす」してきて、治安や安全保障についての争点が訴求力を持ってきたという意味で日本と似ているのですが、他方ではかなり綿密な意識調査をしてみると、異文化や他者への寛容度はむしろ高まっているというようなデータもあり(こうしたデータは上のインタビューでも指摘されています)、中々まとまったことは言えないというのが相場になっています。アメリカでも、マイノリティに対する寛容度が高まる一方、政治的
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数年前ローマでおもしろい展覧会があった。CGなど最先端の技術を駆使して、古代ギリシア・ローマの大理石彫刻に塗られていたオリジナルの色を再現してみせる、というもの。 そこに現出したのは、まるで蝋(ろう)人形のようにキッチュな姿に変身した、古代の神々たちであった。「黒いアテナ」どころか、「極彩色のアテナ」だ。が、たしかに古代の大理石像は彩色されていたのだ。純白の大理石の神々たちというのは、18世紀にローマで古代美術の研究に打ち込んだドイツの美術史家にして考古学者、ヴィンケルマンが夢想した理想的な古代のイメージだったのである。 こうした純粋培養的なギリシア文明観を「アーリア・モデル」と呼んで痛烈に批判し、それに代わって、エジプトやフェニキアなどアフロ・アジアからの影響の大きさを力説したのが、数年前に日本でも話題を呼んだマーティン・バナールの『黒いアテナ』である。これには賛否両論があって、専門家や
情況別冊 思想理論編 第1号 (2012年12月号別冊) 〈公共〉に抗する 作者: 長崎浩,市田良彦,王寺賢太,小泉義之,笠井潔,佐藤淳二,長原豊,沖公祐,菅孝行,廣瀬純出版社/メーカー: 情況出版発売日: 2012/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 34回この商品を含むブログ (1件) を見る ありがとうございます。複数の論文で私、とりわけ『「資本」論』に対する批判的論評がございますが、せめて『「公共性」論』、そしてできうれば「教育費のエコノミックスとポリティックス」、更にはSYNODS Journalの拙稿を踏まえていただきたかったと存じます。 資本主義を同時的売買よりは通時的信用取引を基軸に捉えようという問題意識は正鵠を射ているとは存じますが、具体的な運動綱領につなげようとしてか、議論のすべてが性急に過ぎます。 根底的な思考はゆっくりと厳密に積み重ねるべきです。それとは
歴史的な文脈の制約を受けることのない普遍的な正義と呼べるようなものが存在するとすれば、それは各人が自らの置かれた歴史的な文脈を徹底的に掘り下げることによってしか見出すことのできないなにものかであろう。すなわち、われわれは、専ら自らが属する特定の境界内のマキシマルな「濃厚な道徳」を深めることによってのみ、境界を超えるミニマルな「広く薄い道徳」に到達しうる(『道徳の厚みと広がり』)。--徹底した歴史的文脈主義の中から哲学的普遍主義の可能性を導き出すこと、コミュニタリアニズムの認識を深めることによって、コミュニタリアニズムを超え、リベラリズムを一歩先に進めること。マイケル・ウォルツァーはこうした逆説的な議論を得意としており、本書『政治と情念』においてもまた、従来のリベラリズムが排除してきた幾つかの主題--非自発的なアソシエーション、集団的な無力、文化的な周辺性が惹き起こす諸問題、市民社会に内在す
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