●不安の時代に根張る 「行動する保守」に集うのは、「ネット右翼」という言葉だけではくくれない人たちだ。 「民主党を粉砕するぞ」 名古屋で1月、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)が開いたデモでマイクを握った情報処理会社の男性社員(31)は「一二三(ひふみ)」という仮名で参加する。会社では、運動のことを話題にしない。 政治には無関心だった。理系大学院を終えた後、就職してから「嫌韓流」の本に出会い、はまった。一人暮らしの一二三にとって、運動は、同僚には話せない歴史観や靖国問題などを話題にできる場だ。「国に貢献している」とも感じられる。 彼らは、従来の「保守」とは趣が異なる。地縁や商売で結ばれた自民党後援会のような共同体組織ではない。都会的なバラバラの個人が集い、仲間を発見する。 既成政党すべてに不満を抱く無党派も目立つ。「民主はサヨク、日本をダメにしたのは自民」。東京のデモに参