少し前の記事で、長時間労働の害悪の数々を列挙しましたが、もう少し、その内実について触れようかな、と。 仕事の中身にもよるけど、労働者でいる時間は、基本的には人間として本来持っている様々な欲求をある程度封じ込めながら過ごさなければなりません。 食事したり、排泄したり、睡眠とったり、という生理的な欲求を自由に満たすことができないのはもちろん、性行為(自慰行為を含む)をしたり、ダラダラしたり、好きな人と会ったり、娯楽に興じたりといった欲求も満たすことができないし、家事や育児もできない。 我々は労働者であるあいだ、人間として本来持っている様々な権利や義務までも抑制しなければならないわけです。 近代社会の人間が近代社会の人間として機能するには実に様々な行為を為さなければならないし、その様々な行為を人間がするということを前提に近代社会は運営されています。 働くことが美徳である、と言っても、働いているだ