鉄柵の右が官製派遣村の置かれたオリンピック・センター。生活相談に応じる「ワンストップの会」のバスに乗るため入所者が長い列を作った(2日午後。写真=筆者撮影) 「家賃は5万3,700円までだったら福祉事務所が出してくれます」「年齢などによってマチマチですが、おおよそ8万5千円、生活費として給付されます」……。観光バスの室内前方に立ちガイドよろしく“案内”しているのは、「ワンストップの会」のメンバーだ。同会は仕事と住居を失った労働者がテントと食事を求めて長蛇の列を作った、08年末~09年初の「派遣村」で中核を担った法律家や労働組合員で作る。 政府が東京都に協力を求めて現在、実施している「官製派遣村」は、住居を失い生活に困窮する労働者の相談に乗り切れていない、との指摘がある。 「官製派遣村」となったオリンピック・センター(渋谷区)に入所する男性(37歳)は、「アルバイトのスタッフがマニュアルに沿