江戸時代初期に徳川家康が築城した江戸城の当時の構造を詳しく描いた貴重な絵図が19日から東京・千代田区で公開されています。 江戸城は改修が繰り返され、築城当時の詳細な姿はわかっていませんでしたが、この絵図には本丸の石垣などが詳しく描かれ、出入り口を複雑な構造にして、守りを堅くしていることがうかがえるということです。 千代田区文化振興課の後藤宏樹さんは「関ヶ原の戦いのあと、まだ大阪に豊臣家が存在しているころに、家康が石垣といった西日本の築城技術を取り込んで堅い守りで築いたことがわかる。今の東京の繁栄にもつながる貴重な絵図で多くの人に見てもらいたいです」と話していました。 会場にはこのほか、絵図が見つかった松江市にあり、おととし、国宝に指定された松江城天守のひな形模型などの資料も展示されています。 この展示会は11月19日まで東京・千代田区の日比谷図書文化館で公開されています。