令和2年7月豪雨では、熊本県の球磨川の氾濫(はんらん)などで九州や中国地方を含め80人以上の死者を出した。この時、九死に一生を得た熊本県人吉市在住の70代女性が言う。 【一覧で見る】全国の主要都市で豪雨リスクのある役所はこちら 「駐車場に水が来ていると思ったら、一気に水位が上がり、あっという間に首の高さまで水が来た。救助隊の人と携帯電話がつながり『部屋の外と中の水位が一緒になったら窓が開くから、落ち着いて外に出て』と言われた。それで外に出られて、何とか助かりました」 球磨川は「暴れ川」と呼ばれるほど氾濫を繰り返してきたが、昨年7月の豪雨は経験したことのないものだったという。 「水が黄色かった。私は1982年の水害も経験していますが、その時の水は透明でした。こんなに泥が混ざった雨は経験したことがありませんでした」(前出の女性) なぜ、泥の混ざった水が大量に発生したのか。球磨川流域の豪雨被害に