1996年の発売以来売れ続けている世界史入門定番の一冊。砂糖の広がりを通じて様々な地域がつながりあい、ダイナミックに変化していくさまが平易なことばとわかりやすい解説で描かれており、世界史の面白さがこれ以上ないほどに詰まっているので、まぁ、読んでいる人の方が圧倒的に多いでしょうが、あらためて紹介しておこうという記事。 本書とあわせて記事下に列挙した書籍を参考にしつつ、大まかな砂糖を巡る歴史を概観しておこう。 歴史上、砂糖は西漸しつつ世界に広がった。砂糖の原料であるサトウキビはムスリム商人によってイスラーム世界の拡大とともに西へ西へと伝播し、十字軍によって地中海世界へ、スペイン・ポルトガルによって大西洋諸島さらに新大陸南米へ、イギリスによってカリブ海諸島へと広がりを見せる。この拡大の過程で砂糖は「世界商品」として人びとの生活に欠かせないものとなっていく。 サトウキビ栽培と製糖の特徴として、第一
ようやく「密約」の存在が認められた。3月9日、日米密約問題に関する報告書の発表会見で、岡田克也外務大臣は政府として初めてその存在を認めた。 これまで日本政府と歴代の外務大臣は「密約」の存在そのものを否定し続けてきた。だが会見当日、岡田大臣は存在を認めた上で、こう語り過去の政権を批判した。 「これほど長期間にわたって、冷戦後も国会や国民に、密約の存在が明らかにされなかったことは極めて遺憾だといわざるを得ない」 岡田外務大臣の言葉は、行動を伴った至極まっとうなものだ。政権交代があったとはいえ、就任直後、真相追求のために外務省内に調査チームを立ち上げ、さらに有識者委員会を設置した岡田大臣の実行力に敬意を払いたい。その結果が、「密約」の真相の一部を炙り出すことにつながったのだ。40年間、自民党政権の誰ひとりできなかったことに着手し、結論させたことは是々非々で評価すべきだろう。 問題は「密約」の存在
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