「子どもにはお金の心配をかけたくない」。世の中の親がよくいうセリフです。そんな気持ちを持つあまり、日本では親が子どもに対して、あえてお金の話をしないのが普通になっている、とファイナンシャルプランナーの横山光昭氏は指摘します。子どもの頃、親の月収やボーナス、年収がいくらで、貯金がどれだけあるか、私たちは把握していたでしょうか。 横山氏は著書『わが子をお金で苦労させない』の中で、子どもに家計の内訳を公開することがマネーリテラシーを磨くための最初の一歩だと主張します。子どもにきちんとした金銭教育を授ける土壌が育っていない日本では、子どもが小さいときから家庭でお金の話をすれば、「金銭教育を受けてこなかったゆえの苦労(浪費、借金、無貯金ゆえの不安など)を味あわせずに済む可能性が高い」と。 筆者には5人の子どもがいますが、小学生以上の彼らのお小遣いは米ドル。「日本に暮らしていながらドルを渡すというのは