勝手にロジカルな結びつきを見つける人の脳は時々“悪さ”をすることがある。 新規事業がうまくいっていると、その会社の業績が良いと思い込んでしまう。あるいは、ほんの小さな躓きがまるで会社の屋台骨を揺るがすかのように考える。 企業の戦略が実を結んでいるか、数字に落とし込んで考えれば間違った認識を避けられる。四半期業績開示、アニュアルレポート、有価証券報告書など公開されている情報はいくつもある。自分が投資家になったつもりで、その企業の戦略やマネジメントの有効性を判断すればよい。 1人でリフティングをしているだけのサッカー少年は、いつまで経ってもチームでレギュラーになれない。ライバルと比べて、何が自分の武器になるのか、勝てない部分はどこなのかがわかれば、強みをさらに磨く努力や、欠点を平均まで持ち上げる策が浮かんでくる。財務諸表の見方もこれと同じだ。同業他社などと「比較する」視点が特に大切と言える。