Appleの最高経営責任者(CEO)であるティム・クック氏が昨年中国を訪れた際、スターバックスでコーヒーを買う機会がありました。クック氏は当然のように自社製品であるiPhoneを取り出し、Apple Payで支払いを行おうとしましたがシステムが認知せず、やむなくアシスタントが支払いを済ませたという出来事がありました。 中国モバイル決済市場参入の難しさ クック氏のスターバックスでのアクシデントが象徴するように、Appleの中国市場への参入は長年かんばしい結果が出ていません。 特にモバイル決済システムに関しては、中国ではすでにTencent(腾讯)のWeChat PayとAlibabaのAliPayが大きく幅をきかせており、Apple Payによる取引額は中国のモバイル決済全体の1パーセントにすら達していません。 AppleにとってiPhoneなどのハードウェアの売り上げは、それにともなうコン