ルネサス エレクトロニクスは、2014年3月期の連結営業損益が547億円の黒字になる見通しであると発表した。3期ぶりの黒字を確保したわけだが、これは早期退職等のコスト削減によるところが大きく、実際のビジネスで利益を出せているかは、はなはだ怪しい。 ルネサスは過去に、2011年3月に約1500人、2012年10月に約7500人、2013年9月に2300人の早期退職者を出しており、これに加えて2015年度末までに5400人を追加削減すると発表している。ピーク時に約4万8000人いた社員は、現在2万8000人となり、これがさらに減って2万2600人になる計算である。ルネサスの苦難の道はまだまだ続く。 しかし、明るい兆しも見え始めた。世界シェア1位の車載半導体マイコンで、最小加工寸法40ナノメートル(nm)の製品を年内に量産すると発表した(日経新聞2014年2月18日)。現在量産している製品は90