ブログ【修士論文の代わりに退学願を提出してきた】東大生と、それに対する【大学准教授のコメント】へのみなさんの反応をまとめたものです。 大学院の意義から、就職活動、教育、社会問題まで多くの方々から幅広い意見が出ています。様々な立場や価値観からのコメントがあり、深いです。(※自由に編集してください) 大学教育に対して、そして進路を考える上で、少しでも皆さんの助けになれば幸いです。 続きを読む
http://blog.riywo.com/2009/02/27/120733 を読んで、なかの人から見て考えたことをまとめてみます。 ちなみに私は地方国立大学の複合領域系(文系とも理系ともどちらとも言いにくい)の准教授です。今年は卒修論それぞれ数本ずつ指導しました。 学問という産業退学届けを提出されたriywoさんお疲れ様。 一応の大学人としては退学なさったのは残念とも思いますが、むしろ他の学生と違う選択を積極的に行ったその勇気に敬意を表したいと思います。(余談ですが、お金払って来ているのに、教授会で承認されないと退学できない仕組みってヘンですよね。893や新興宗教じゃあるまいし。) 上記エントリに関連してコメントさせていただくと、大学人としては、大学が「学問」の府であるというのは絶対に譲りたくない主張です。しかし、その一方でほとんどの大学の目標の1つに、高度な職業人を輩出することが上げ
価値の判断基準が自分の外にある人間は表現者になれない - 発声練習 http://d.hatena.ne.jp/next49/20090222/p2 たいていの大学の先生は似たようなこと思って学生に接してるはず。でも、はじめから自分で物事考えられる人なんていないんですよ。大学でもたぶん卒論書く直前までは、勉強ってのは基本的に自分で考えるんじゃなくて答えを出すことなわけで、自分でものを考えることなんてやったことない。テストで悪い点数をとることはあったけど、答えを出すまでやり直しになったことがある訳じゃなくて、あー、今回は成績悪かったね。次は正しい答えを出せるようにがんばる、で終了なんですよ。レポートも同じ。少なくとも私はそうだった。だからこんなこと言われても困る。 だから、自分の主張をとりあえず述べて、相手の反論が正しいと思えてから自分は間違っていたと考えれば良いんだよ。 とか言われても、も
「博士課程は職業・日独シンポジウムで日本の遅れ浮き彫りに」という報道が加納学教授のツイッター経由で話題になっていたので、私が感じていることを少し述べたい。 ちょっと待て。日本側参加者が、博士課程学生は授業料免除で職業人として報酬を得ていることに驚いていたって、それを知らなかったことに驚くわ。 → 「博士課程は職業 日独シンポジウムで日本の遅れ浮き彫りに」 | SciencePortal http://t.co/R3mxaFTLtY — Manabu KANO (加納学) (@DreamChaserJPN) September 11, 2015 1.米国の博士課程院生の社会的な立場 私は日本で社会人を経験した後、米国の博士課程に進学し、米国で就職して現在に至っているが、11年間の米国生活の中で一番嬉しかったのは、初めてTA(ティーチング・アシスタント、主に学部生の演習の授業を受け持つ)の契約
先日、とある地方小規模国立大学の理事の方とお話しする機会があった。話題は文系学部の縮小や、国立大の三分類化についてであった。いくつかびっくりすることがあったので紹介するが、裏を取っていないので、あくまで「噂レベル」として受け止めていただきたい。 その大学では(全国じゃないです)、文系学部の学生定員は「半分ぐらいなら残してもいい」と言われたという。 「地域特化型」は文系だけでなく理系においても求められる。ある理系教員曰く、「地元指向の科学って、いったい何の事だ?」 「地域特化型」の大学においては、卒業生を地元に就職させることが求められる。数値目標まで出させられるとか。 1)について 心の底から、噂だと思いたい。文系学部の学生定員半分になるという事態の恐ろしさが、リアルに想像できないぐらいだ。教員の定員は、学生定員を根拠に算出されることが通常なので、これは当然教員の数も半分になることを意味する
このところネットで「学歴フィルター」という言葉を見かける。それを最初見かけたとき私が思ったのは、「学歴をフィルターアウトするんだろうなあ」「使えない学歴もっている人をフィルターアウト(選り分ける)というのはいいんじゃないか」ということだった。 日本だと、なぜかわからないけど、いやまだ後進国時代の歴史・慣例を引きずっているからなのか、大学の学歴なるものをありがたがる風潮が社会にあるけど、別段、そんな学歴なんて世の中に出て使えないでしょ? というか、学歴は博士とかでないと意味ないじゃんとか思っていた。 が、逆だった。違うらしい。低いランクの学歴だと、就職の応募で足切りされるということらしい……と書いて「足切り」って、現代では使っていけない用語だったっけ、あるいはイスラム原理主義の用語だったっけと、ちょっと字引を見たが、とくに指摘はなかった。 高卒と大学の差なのか。高卒と大学とではそれほど差があ
大学4年。 ずっと教員志望だったから、就活をしていなかった。 昨日、教育実習を終えて思ったのが、教師になりたくないということだった。 今からでも就活は間に合うのだろうか。 企業研究なんてしたことがないから、どんな会社の説明会に行けばいいのかも分からない。 どんな職種があるのかも知らない。 SPIの勉強もしたことがない。 働くって、どういうことなんだ。 教師のやることは大体想像がつくけれど、会社に勤めるって、何をするんだ。 自分は、理学部数学科なんだ。就職が絶望的だと言われる学部学科の代表格だ。 大学はそこそこいいところに通っているんだ。だからこそ、ここで落ちぶれてしまいたくないんだ。 どうしよう、誰か、助けてくれ。
# 何かご存知の方がいらっしゃったら教えていただきたい的なエントリです。 あらゆる大学でそうなのかは分かりませんが――医学系の周辺では学術雑誌に発表済みの査読論文をそのまま博士学位論文として提出するという“特殊”なスタイルが多く見られるようで。これっていつごろからどういった経緯で始まったのかなあというのを最近調べている(@yukom622 さんとかにも尋ねたりして)。あと、外国ではどうなんだろうかとか。 例えば九大の医学系学府の課程博士では、 ◆学位申請論文(主論文)は、以下のいずれかとする。 (1) 英文で作成された原著論文であり,査読のある権威ある学術誌に掲載又は受理されたもの (2) 上記(1)を含めたテーシス形式論文であるもの(テーシス形式論文の体裁は別添参照) http://www.grad.med.kyushu-u.ac.jp/doctors_course/data/shins
娘がコロンビア大学を卒業するので、その式典でニューヨークに行ってきた。(Columbia Universityには多くの提携カレッジが含まれるが、アイビーリーグの『コロンビア大学』はColumbia Collegeのこと)。 嬉しいことに、Phi Beta Kappa(ΦΒΚ)という、最優秀学生だけが入会できる全米で最古の友愛会にも招待されたという。Columbia Collegeの卒業式(Class Day)直後に開催されたΦΒΚ入会式では、自らも会員であるコロンビア大学の学長が壇上で新会員を迎えた。 親として何よりも娘を誇りに思うのは、大学が与えるものを彼女が最大限に利用したことだ。 Neuroscience(脳神経科学)専攻で、Pre-med(医学大学院Medical Schoolへの進学に必要な科目をこなすコース)だった娘は、生物学、化学、物理、数学といったいわゆる理数系だけでなく
「ハーバード大学が増えすぎたアジア系だけ合格ラインを難しくしているのは人種差別?」海外の反応いろいろ 世界で最も優秀な学生が集まる大学の1つとして数えられるハーバード大学。 その名門校が、近年増加しているアジア系アメリカ人に対して入学制限しているといい、差別ではないかと提訴されています。 海外の反応はどんなことになっているのか、ご紹介します。 Harvard accused of bias against Asian-Americans ハーバード大学がアジア系アメリカ人の入学人数を減らすため、合格ラインを他のグループよりも高く設定するよう働きかけているとして、NPO団体をはじめとした64団体が提訴しています。 団体によればSAT(大学進学適性試験)の結果では、アジア系アメリカ人は、平均して白人より140点、ヒスパニック系より270点、アフリカ系アメリカ人より450点も高くないと入学できて
山口県下関市の中尾友昭市長(65)は9日の定例記者会見で、同市立大大学院経済学研究科に提出していた論文が不合格判定を受けたことを明らかにした。地域内分権をテーマにA4判約550ページにまとめたが、教授らによる審査で、必要な人数の賛同が得られなかったという。市長は「納得がいかない」として大学への情報公開請求を検討する考えも明らかにした。 現在2期目の中尾市長は2011年4月に同科に入学。社会人対象の教育プログラムで、公務後に通っていた。修士論文に代えられる「特定の課題についての研究の成果」として論文を書き、市長の仕事や自身の人生なども盛り込んだ。 だが、大学院を担当する教授と准教授の計33人でつくる研究科委員会の審査で、合格に必要な出席者の3分の2以上の賛成が得られなかったという。委員会側は審査の経緯などについて「ノーコメント」としている。 市長は単位取得退学となる。会見では「弁明の機会がな
授業関係の連絡 ・大阪市立大学文学部 平成26年度授業について 「表現文化論特論」「表現文化特論I」(後期水曜日3限) 14-12-17 「表現文化論特論」「表現文化特論I」レポート課題 文化的生産物の「オリジナリティ」と「模倣」、およびそれを統御する制作主体との関係について新たな角度からの視点を獲得するために、文章テキストの作成過程に特殊な制約を設けた下記の課題を受講生に課することとする。 以下の二つのテーマの両方について、レポートを作成し提出せよ。 テーマ1:「佐村河内事件に思う」という題名を付し、この題名に即した内容のレポートを作成せよ。その際、下記の執筆条件に厳密に従いつつ行うこと。(2000字程度とするが分量超過は構わない) テーマ2:テーマ1のレポートを作成した過程を振り返って、自由に感想を述べよ。(1000字以上で分量自由) テーマ1の執筆条件:(以下の条件を満たさないと判
追記:分野ごとに適切な準備が違います 本エントリーは、next49 の見聞きした範囲で博士課程の学生に共通的に必要なことを書いたつもりです。しかし、大きく偏ったり、不適切な提案が含まれていると指摘されています。 ですので、指導教員や先輩とご飯を食べるときやお茶を飲むときの雑談のネタにこのエントリーを利用してください。たとえば、「こんなブログでこんなこと言っているんですけど、うちの分野はどうなんですか?」と尋ねて、「いや、まったくのでたらめ、うちの分野は…」「この部分はまあまあ適切、でも…」などのコメントをもらうためにご利用ください。 はじめに 博士進学が決まったあなたが今すぐに始めるべきことから5年たったので改訂しようかなと。 私が考える博士進学後に考慮すべき事柄は、2010年から2015年になって、あんまり変わっていないのですが、以下について頭にいれつつ、楽しい博士課程生活を送るのが良い
昨秋、インターネット上で炎上した「G型・L型大学」の議論についてご存じだろうか。発端は文部科学省が2014年10月に開いた有識者会議。委員を務める経営共創基盤の冨山和彦CEOが、「日本の大学の大半を職業訓練校にするべきだ」と提言したのだ。 提言では大学をG(グローバル)型とL(ローカル)型に二分。G型はごく一部のトップ大学・学部に限定し、グローバルに通用する極めて高度な人材輩出を目的とする。そのほか大多数の大学・学部は、地域経済の生産性向上に資する職業訓練を行う――としている。 アカデミズム一辺倒で事実上、偏差値でしか差別化できていない日本の大学に、新たに「実学」というラインを作るべきだという主張だ。当然ながら、大学教員からは激しい反発があった。一方で、「社会に出て役立つ実学の方が求められている」という肯定意見も少なくない。今なぜ実学なのか。大学教員からの批判にいかに反論するのか。冨山氏が
文部科学省の中教審=中央教育審議会は、暗記に偏りがちな現在の大学入試を転換させる必要があるとして、大学入試センター試験に代わる新たなテストを平成32年度から実施し、複数の教科にまたがる問題や記述式で答える問題も導入するよう、下村文部科学大臣に答申しました。 中教審は、去年11月から大学入試の在り方について検討し、22日の総会で下村文部科学大臣に答申しました。 答申では、現在の大学入試は暗記に偏りがちで1点刻みの選抜となっているとして、知識や技能を総合的に評価するものに転換する必要があるとしています。 そのうえで、現在の大学入試センター試験を廃止して、新しく「大学入学希望者学力評価テスト」を実施し、複数の教科にまたがる問題や、マークシート方式だけでなく記述式で答える問題も導入するほか、英語については「聞く・話す・読む・書く」の4つの技能を測るため外部の試験を活用するとしています。 新たなテス
ニュースポストセブンにオバタカズユキさんがこういう記事を書かれています。 http://www.news-postseven.com/archives/20141004_279882.html (グローバル大学事業 このままなら格差社会を助長しかねない) 文部科学省が発表した大学中退者の実態とスーパーグローバル大学の選定結果を取り上げて、最後にこう語ります。 立て続けに流れた2つの大学ニュース。それぞれ別個の話題だが、私には「格差」がさらに拡大する流れとしてセットで見えてしまうのだ。スーパーなんちゃらの余裕があるなら、貸与型ではなく給付型奨学金制度を作れ、保護者の所得と連動させた授業料免除制度を作れ、と言ったら野暮だろうか。少なくとも、5年ぶりとかじゃなくて、大学中退者の実体調査ぐらい毎年きちんとサクサクやれ、と言わせてもらってもいいのではないだろうか。 問題意識はよくわかるのですが、それ
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