都内のオフィスビルには、競合する複数のメーカーの自販機が並ぶ=東京都渋谷区 清涼飲料の自動販売機が苦戦している。スーパーなどでの安売り競争に押されて定価販売に割高感が出ているうえ、金融危機後は工場やオフィスでの販売が低迷し、飲料メーカーの業績にも影を落としている。 「売上総利益の6割が自販機事業。維持拡大がとても重要だ」。埼玉県や群馬県でコカ・コーラ商品を製造販売する三国コカ・コーラボトリングの椎名幹芳社長は、こう強調した。2009年の12月期は、自販機での販売数量が前期比約8%減。本業のもうけを示す連結営業利益は6.9%減の35億円だった。 飲料各社の多くが同じ悩みを抱える。西日本を地盤とするコカ・コーラウエストも自販機の販売数量は8.3%減で、連結純損益は1994年の株式上場以来、初の赤字に陥った。 ダイドードリンコの10年1月連結決算も、飲料販売部門の売り上げの約9割を担う自