アメリカのジョー・バイデン大統領は25日、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの人たちの米軍入隊を禁じたドナルド・トランプ前大統領の措置を取り消す大統領令に署名した。
米カリフォルニア州ロサンゼルスでデモを行う極右陰謀論「Qアノン」を支持する人々(2020年8月22日撮影)。(c)Kyle Grillot / AFP 【1月24日 AFP】米国の極右勢力は怒っている。ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領に、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領に、謎の「Q」に、そして、自分自身に怒っている。 極右派のオンライン上の投稿やチャットルームは、失敗に終わった6日の連邦議会議事堂襲撃、そしてバイデン氏の大統領就任以来、失望と抗議の声であふれている。 中でも、米極右陰謀論「Qアノン(QAnon)」とその背後にいる謎の人物「Q」の信奉者たちの混乱は大きい。バイデン氏が大統領に就任しても、予言されていた混乱や裁きが起きない、もしくはまだ起きていないからだ。 極右団体「プラウド・ボーイズ(Proud Boys)」のような超国家主義者「オウス・キー
インセンティヴが引き起こすこと 女子刑務所が舞台の人気ドラマ、S6。暴動後の受刑者たちの葛藤と主人公に訪れた契機を通して、「人には善も悪もなく、ただ誰かがトクするシステムがあるだけ」というメッセージが色濃く打ち出されています。最終シーズンたるS7に向けてアップを始めた感が濃厚。 囚人のジレンマとインセンティヴ 今シーズンでまず描かれるのは、暴動後の当局による犯人(または罪をなすりつけるためのスケープゴート)捜しと、それにともなう文字通りの「囚人のジレンマ」です。おもしろいのは、視聴者からの支持も高いおなじみの受刑者たちが、我が身を守るために次から次へと他の受刑者を利用したり、裏切ったりすること。宿怨のある相手だけではなく、親友や、これまで自分を守ってくれた人さえも売ってしまうこと。しかも、そういうことをするのがひとりやふたりではないこと。 これまでOITNBを見てきた視聴者たちには、だから
コロンビア・レティシア近郊にある先住民の居留地ナザレで、伝統舞踊の準備をする同性愛者の人々(2020年11月20日撮影)。(c)Raul ARBOLEDA / AFP 【1月16日 AFP】南米コロンビアのアマゾン(Amazon)熱帯雨林にある先住民の村で育ったジュニオール・サンガマ(Junior Sangama)さん(27)は、自分が同性愛者であることをずっと隠して生きてきた。家族と対立し、出て行くことを選んだものの、結局、地元に戻って来た。ナザレ(Nazareth)は、1000人ほどが農業と手工芸で生計を立てる非常に保守的な村だが、サンガマさんを含め、約20人の同性愛者がここで居場所を見つけている。 ナザレでは以前は、性的少数者(LGBT)が排除されていた。しかしこの20年ほど、首長らは同性愛者に対する残酷な罰をやめ、サンガマさん、サウル・オラルテ(Saul Olarte)さん(33)
ブラジル・リオデジャネイロで行われた人権派市議マリエル・フランコさん殺害に抗議するデモ(2018年3月15日撮影)。(c)AFP/Miguel SCHINCARIOL 【3月16日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で人権派の市議マリエル・フランコ(Marielle Franco)さん(38)が暗殺されたとみられる事件を受けて、市民1万人以上が参加する大規模なデモが15日、行われた。 リオ中心部で14日、フランコさんが乗った車が横付けしてきた車から銃撃され、フランコさんは銃弾数発を浴びて死亡した。他に運転手が死亡、側近が負傷した。現地メディアによると、襲撃者は数キロにわたってフランコさんの車を追尾していたとみられ、犯行後は物などを盗まずにそのまま車で立ち去った。単独犯か複数犯かは明らかになっていない。 フランコさんはレズビアンの黒人女性で、白人男性が大多数を
「トランスコリアンには怒るのに、トランス女性にはどうして怒らないのか」 そういった声が「TERF」(トランス排除的ラディカル・フェミニスト)たちから上がっている。 トランスコリアンとは、あるツイッター利用者が作った言葉だ。曰く、Kポップなどを愛好する日本人が「今日から自分もコリアン」と言いだしたら問題があるだろうに、どうしてピンクのスカートを履きたがる男が「今日から自分も女」と言いだしたら女性として認めなければならないのだ、という主張らしい。 一見筋が通っているように見えるけど、あまりに多くの前提が共有されていなくて、頭を抱えてしまった。 安易な理由 1 このツイートをした人は、在日コリアンや植民地主義の歴史をどこまで知っているのだろう。どこまで考えたことがあるのだろう。「今日から自分もコリアン」という言葉から想起するものが、自らのアイデンティティや生き方、あり方を模索する在日コリアンでは
表題について、まずは表象の話から始めたい。例えば、同性愛者がどのように映画で描かれるか。以前、Netflixの映画「オールド・ガード」の感想を書いたときにもちょっと触れたが、同性愛者の表象は、カップル単位になりがち。他のキャラクターに恋をしていたり、他のキャラクターとカップリングされていたり。 nigenige110.hatenablog.jp 描きやすい同性愛と、描きにくい同性愛 これは、「同性愛」というものを描くときにそうしたほうが描きやすいという側面もあれば、(男性同性愛の表象については)BL市場への目配せという側面もあるだろうし、ノンケのひとたちが受け入れやすい表象のかたちという側面もあるだろうし、同性愛者らもまたそのようなロマンティックな表象を求めているという側面もありそう。いずれにしろ、ひとりで暮らしている同性愛者や、誰かと恋をしたりカップリングしたりしていない/するつもりがな
Sara Ahmed, “You are oppressing us!”, (feministkilljoys, posted Feb.15, 2015) サラ・アーメッドはフェミニズム理論、クィア理論、人種理論などを専門とする現在イギリス在住の研究者/ライター。ロンドン大学ゴールドスミス校のフェミニスト研究センターの教授を務めていたが、学内でのハラスメント対応に抗議して2016年に辞任。著書に、The Promise of Happiness(2010), Living a Feminist Life(2017)など。 「あなた達が私たちを抑圧しているのだ!」は、2015年にガーディアン紙に掲載された公開書簡「我々は個人が検閲され沈黙させられるのを許すわけにはいかない」への批判としてアーメッドのブログに掲載されたエントリです。 この公開書簡は、次のように主張します。「〈トランス嫌悪的〉〈
ツイッターではフォローをゼロにしたとはいえ、トランスジェンダー、特にトランス女性を取り巻く現状については最新の情報をできるだけ把握しておきたいと思って、キーワード検索や ID 検索をしてチラホラと関連ツイートを読んではいる。 その中で、トランスジェンダーの人々の利用を想定しながら現実的にどういう具体的なトイレの設計や運用が望ましいのかを語っている人を見つけた。これについて、こういう議論こそ必要なのだと評価している意見も見た。 具体的な設計や運用の議論の欠如 トランスジェンダーに対する差別に反対し、かれら(※)の権利や尊厳を重要視する立場からは、確かにこのような具体的な提言はあまり出てきていない。 いや、実際には「こういうトイレだったら自分も他の人も安心して使えるんじゃないかな」というトランスジェンダー当事者による提言は私の記憶の限りでも10年以上前から存在してきた。全個室化、小便器の廃止、
バングラデシュ・ダッカに開校された、トランスジェンダーのためのイスラム神学校(2020年11月6日撮影)。(c)Munir UZ ZAMAN / AFP 【11月6日 AFP】バングラデシュで6日、同国初となるトランスジェンダーのためのイスラム神学校が開校した。イスラム教指導者らは、差別の対象となってきたトランスジェンダーを社会に迎え入れる第一歩になると考えている。 最大150万人とされる同国のトランスジェンダーは公然と差別を受けている。同性愛者間の性行為は、依然残っている植民地時代の法律に基づき、実刑こそまれとはいえ、禁錮刑に処される可能性もある。 首都ダッカ近郊に新設されたこの学校には同日、トランスジェンダーの学生約50人が登校し、コーラン(イスラム教の聖典)を詠唱。学生の一人(33)は「非常にうれしい。この素晴らしい取り計らいをしてくれた師に感謝している」とAFPに話した。 アブドル
ポーランド・ワルシャワ中心部での人工妊娠中絶のほぼ全面的な禁止に抗議するデモで、教会入り口から引きずり下ろされるデモ参加者(2020年10月25日撮影)。(c)JANEK SKARZYNSKI / AFP 【10月29日 AFP】ポーランドで28日、憲法裁判所が人工妊娠中絶をほぼ全面的に禁止する判断を下したことに対する大規模な抗議デモが7日連続で行われ、大勢の女性が職場を放棄し、街頭に繰り出した。 新型コロナウイルス対策で集会に厳しい制限が課されているにもかかわらず、大規模デモはリベラル派の多い都市部でも、かねて保守派が多い小さな町でも行われた。 抗議デモは教会でも行われ、外壁にはデモのスローガン「#Women'sHell(女性の地獄)」などがスプレーで書かれた。カトリック信者の多いポーランドで、教会内でデモが行われるのは異例。 現地メディアの報道によると、28日のデモには、若い男女を中心
トランスジェンダーの子供たちのために、大人である私たちが考えなければならないこと。トランスの子供を利用したデマゴーグについて。 いきなりですが、ツイッター上で下記のような、私からすれば極めてバカバカしいとしか言いようが無い論法を開陳している人がいました。 「10歳の子供の性自認を肯定して性転換ホルモンを与える」ことを認めると「10歳の子供と大人がセックスすることを認め」ることになるなどというバカバカしい論法です。 今回はこれが何故バカバカしいのかを詳しく見ていくとともに、そのことを踏まえてトランスジェンダーの子供のために、大人である私たちが何を考えなければならないか、を見ていきたいと思います。 まず、私はこのノートで語る事柄について、性同一性障害(ただしこの診断名は近い将来消えることが確定的になっています)に関するガイドラインさえ読んでいない、いうなれば自国のトランスジェンダーの人達がどの
テレビを見る子どもたち。PHOTONONSTOP提供(2014年1月7日撮影、資料写真)。(c)Catherine Delahaye / Photononstop 【1月6日 AFP】昔々、子ども番組では、カエルがキスをされると王子様になり、お姫様と結婚したものだった。だが、今どきの王子様はさっそうと馬にまたがり、男性と一緒に夕日の中へ去っていく――これは、動画配信サービス「Hulu(フールー)」の最新ヒットアニメ「ザ・ブレイベスト・ナイト(The Bravest Knight)」の一場面だ。 番組制作者らは、番組の世界に現実の世界を忠実に反映させようと苦心しており、そのはじめの一歩として、非伝統的な家族やLGBTQ(性的少数者)のキャラクターを登場させている。 ディズニー・チャンネル(Disney Channel)は、ティーンエージャー向けドラマ「アンディ・マック(Andi Mack)」
ドイツ・ベルリンのリービッヒ34区にある不法占拠された住居ビル前で、警備に当たる警官ら(2020年10月8日撮影)。(c)Odd ANDERSEN / AFP 【10月10日 AFP】ドイツ・ベルリン中心部で9日、同市でわずかに残る不法占拠住宅からの立ち退きに反対する抗議デモが行われ、夜には暴動に発展した。空き家の不法占拠は、ベルリンでは自由な空間の象徴とされている。 ベルリン当局は、同市フリードリヒスハイン(Friedrichshain)にあるリービッヒ34(Liebig34)区の住民を退去させるため、多数の警官を動員。フリードリヒスハインは、旧東ベルリンの流行最先端にある地域に位置し、現在、不動産価格が急騰している。 抗議デモは当初、平和的に行われていた。だが夜になると、土砂降りの雨の中、マスクと黒服姿の多数のデモ隊が繁華街のミッテ(Mitte)区から横断幕を持って行進。横断幕には、「
有罪判決を受けた後、フィリピン・ケソンの比軍基地に到着した米海兵隊員のジョセフ・スコット・ペンバートン被告(中央、当時、2015年12月1日撮影)。(c)Ted ALJIBE / POOL / AFP 【9月8日 AFP】フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は7日、トランスジェンダー女性を殺害し、有罪判決を受けた米海兵隊員に恩赦を与えた。人権団体からは、激しい非難の声が上がっている。 ジョセフ・スコット・ペンバートン(Joseph Scott Pemberton)受刑者は2014年10月、フィリピン北部の港湾都市オロンガポ(Olongapo)で行われていた軍事演習後の休暇中、バーで知り合ったフィリピン人のジェニファー・ロード(Jennifer Laude)さんを殺害。禁錮10年の判決を言い渡され、収監された。 フィリピンの地方裁判所は先週、刑務所内での態
オーストラリアで刑務所の所長をしているキルスティ・ミラー(Kirsti Miller)は、アクアスロン(水泳と長距離走を続けて行う競技)の元世界チャンピオンで、国際殿堂入りを二度も果たしたアスリートだ。同時期にラグビー界でも活躍し、その後も地域のサッカーチームに参加。今はスポーツ界でのダイバーシティ教育に関わっている。 そのミラーが、スポーツにおけるトランスジェンダー受け入れについてツイッターで長いスレッドを書いていたので紹介したい。 ※なお、画像の内容も必要に応じて翻訳している。また、スペースや引用符の位置など、明らかに単なる間違いだと分かる箇所は訂正して引用している。更に、ミラーは文献等にリンクを貼っているがその内容は翻訳していない。興味のある人は元のツイートを参照のこと。 FACT: Including trans athletes will benefit everyone. MY
8月18日、伊藤忠商事、ワーナー・ブラザーズ・スタジオツアーズ、ワーナー・ブラザーズ・ジャパン、西武鉄道などは、東京都練馬区の「としまえん」遊園地内の一部敷地で施設を共同開発する契約を締結したと発表した。写真は英ワトフォードで4月撮影(2020年 ロイター/Paul Childs) [東京 18日 ロイター] - 伊藤忠商事<8001.T>、ワーナー・ブラザーズ・スタジオツアーズ、ワーナー・ブラザーズ・ジャパン(東京都港区)、西武鉄道(埼玉県所沢市)などは18日、東京都練馬区の「としまえん」遊園地内の一部敷地で施設を共同開発する契約を締結したと発表した。2023年前半のオープンを目指す。 新しい施設は「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ ハリー・ポッター(スタジオツアー東京」)で、今年8月末日に閉園となるとしまえん跡地を含めて東京都が進めている公園整備のプロセスに合
俳優のハル・ベリーが次回作で「トランスジェンダー男性」を演じる可能性に言及。しかし、世間から批判が殺到したことを受け、考えを改め、降板したことが明らかになった。何が問題?(フロントロウ編集部) ハル・ベリー、トランスジェンダーを演じると明かして批判殺到 映画『チョコレート』(2002年日本公開)での演技が高く評価され、アフリカ系アメリカ人として初めてアカデミー賞の主演女優賞を獲得したことでも知られる俳優のハル・ベリーは、インスタグラムライブで行なったセレブ御用達ヘアスタイリストのクリスティン・ブラウンとのリモート対談中に、次の作品で“トランスジェンダーの男性”を演じる可能性に言及。しかし、これに、世間から大きな批判が寄せられた。 クリスティンとの会話のなかで、「この作品は、トランスジェンダーである女性の物語で、彼女は男性へと性転換する女性なの。彼女は、私が今後参加するかもしれない作品のなか
「全8回の放送とダイジェスト版とで計9回。12年間にわたってフェイクを流されてきました」 と告発したのは、『マキさんの老後』シリーズでおなじみのマキさんだ。 日曜日の午後2時からフジテレビで放送されている『ザ・ノンフィクション』。放送開始は1995年10月で、25年も続いている長寿番組だ。 その中でも人気なのがオカマのマキさんとオナベのジョンさんのアベコベ夫婦の生活を淡々と追う『マキさんの老後』シリーズ。最初に登場したのは’08年で、以降はほぼ年1ペースで登場。気性の激しいマキさんとそれをなだめ、耐えるジョンさんの姿が視聴者の心をつかんだのだが。 「これもねぇ、嘘なんですよ。私たちケンカなんかほとんどしませんから」 とマキさん。いったいなぜ今、告発に踏み切ったのか。 「『テラスハウス』の木村花さんの自殺がありましたよね。私も番組出演時にはアンチサイトまでできるほど叩かれました。それはひどい
ふたたびブラック・ライブズ・マター(BLM)運動に関連して、わたしがとても大切だと思うけど、ツイッターで説明しようとしたところ、あまりうまく伝わらなかったと思うことがあるので、もう少し丁寧に説明してみようと思う。なお、BLMの日本語訳としては、人類学者の竹沢泰子さんの案「黒人の命を粗末にするな」が良いと思うので、ここではそれを採用する。竹沢さんについては、「『慰安婦』問題と未来への責任 日韓「合意」に抗して」(2017年、大月書店)に寄稿した文章において、「慰安婦」問題に関連して彼女が米国でおこなったことをわたしは批判しているが、それは別としてBLMの訳はこれまで見てきたものの中で一番語弊がなく、本質を表していると思う。 わたしがここで解説したいと思うのは、「ブラック・ライブズ・マター」という標語にに共感したほかの被差別集団の人たちが、「ブラック」の部分に自分たちの名前を入れて、「〜ライブ
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