電気自動車に対する懸念の中で、最も一般的なもののひとつが、電気自動車用バッテリーパックの製造に必要な材料に関するものだ。ニッケル・コバルト・アルミニウム(NCA)電池の主要成分であるコバルトやニッケルなどの鉱物は比較的不足しているため、自動車メーカーはNCAからリン酸鉄リチウム(一般にLFPと呼ばれる)にシフトしている。しかし、LFPにも供給上の問題がある。特に、肥料やソーラーパネル用バッテリーなど、他の資源が同じ原料をめぐって競合している場合にはなおさらだ。 だが、今回ノルウェーにて新たに発見されたリン鉱石鉱床は、今後数十年間の供給不安の解消に役立つ可能性がある。ノルウェー南西部にあるNorge Miningという鉱山会社が771億トンのリン鉱石を発見し、専門家はこの供給量をもってすれば、およそ50年間、EVバッテリー、太陽電池、肥料の需要を賄えると見積もっている。 ノルウェーの巨大鉱床