特集「緊迫 台湾情勢」の他の記事を読む 台湾総統選挙の投票日は年明け1月13日で、あと3週間となった。選挙戦は与党・民進党の頼清徳候補がリードし、野党・国民党の侯友宜候補が追い上げ、第3政党・民衆党の柯文哲候補がやや離されて追いかける展開である。論点はだいたい出尽くし、台湾内政上の構造要因からみれば頼氏が逃げ切る可能性が高い。 しかし、断定するのはまだ早い。突発的な事態やスキャンダルの暴露、外的要因が影響する可能性は否定できない。終盤戦で野党逆転のシナリオはあるのか、中国の介入は選挙情勢を変えうるのか。いよいよ大詰めだ。 頼清徳がリードだが、広がった「政権交代を」の声 3候補の支持率は野党候補一本化交渉が決裂した11月中旬に大きく変動した。頼氏の1位は変わらないが、2位と3位が入れ替わって侯氏が頼氏を追い上げる構図になった。12月に入ってから台湾では毎日世論調査が発表されている。そのたびに