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  • 「後藤ひとりと喜多郁代はよくできたナルシスト」って説明した時の話 - シロクマの屑籠

    昔、ある編集者さんと「いいね」や「推し」について喋っていた時に、「『いいね』も『推し』も有害なんじゃないですか?」といった質問をいただいたことがありました。 「そんなことはありません。有害になってしまう人もいるけど、ほとんど無害な人もいるし、有益になっている人もいますよ」と私は答えました。なるほど、『いいね』や承認欲求のために迷惑なことをする人もいるし、金銭的・社会的に破綻するような推し活しかできない人もいます。でも、そんな人は少数派でしかなく、世の中にはそれらを飛躍の原動力にしている人だっています。 このことを編集者さんにわかりやすく説明をしなければなりません。そのとき、私の脳裏に『ぼっち・ざ・ろっく!』の結束バンドの四人組、なかでも後藤ひとり(通称・ぼっちちゃん)と喜多郁代(通称・喜多ちゃん)が脳裏に浮かびました。 青春コンプレックス(初回仕様限定盤) アーティスト:結束バンドアニプレ

    「後藤ひとりと喜多郁代はよくできたナルシスト」って説明した時の話 - シロクマの屑籠
  • 走馬灯か、記念碑か──『16bitセンセーション』 - シロクマの屑籠

    16bitセンセーション ANOTHER LAYER 1(完全生産限定版) [Blu-ray] 古賀 葵Amazon 2023年の10月から12月にかけて、気が遠くなるようなアニメを観た。『16bitセンセーション』だ。この作品は「女の子がたくさん出てくるゲーム」の制作に主人公たちが奮闘する物語だが、もともと、作品として登場するゲームの多くは90年代~00年代初頭にかけて特にプレゼンスの高まった「エロゲー」で、その幾つかはビジュアルノベル形式を基に据えた作品たちだった。 一応、『16bitセンセーション』のあらましを紹介してみる。 作品はもともと二次創作作品だったものが、同時代のエロゲー制作にかかわった色々な人やスタッフが関わって作った作品で、主人公・コノハが現在~過去のエロゲー制作にかかわっていくストーリーとなっている。制作には当時活躍したエロゲーブランド「Leaf」のアクアプラスの

    走馬灯か、記念碑か──『16bitセンセーション』 - シロクマの屑籠
  • 「いにしえの00年代のインターネットへの憧れ」はわかる気がする - シロクマの屑籠

    今の10代の人の間で、「ゼロ年代のいにしえのインターネットへの憧れ」がそこそこ共有されているっぽいのに最近気づいてる— highland (@highland_sh) 2023年12月18日 highlandさんの上掲投稿を見かけて、その少し前に読んだ00年代のブロガーの文章を連想せずにはいられなかった。 amamako.hateblo.jp gothedistance.hatenadiary.jp 未経験な世代の憧れを牽引し、その時代を経験した世代も懐古的に当時を語る、その00年代のインターネットとはどういうものだったのか? 私も思い出したくなったので少しだけ書く。 「当時のインターネットは良いことづくめじゃなかった」という一面 この問題について、同じくhighlandさんは絶対に無視できない一面にも触れている。 おもしろい個人サイトとか、フラッシュ動画とか、2ちゃんの面白コピペとか見て

    「いにしえの00年代のインターネットへの憧れ」はわかる気がする - シロクマの屑籠
    amamako
    amamako 2023/12/21
    言及されてた
  • 人間は身勝手な危険動物だから、ザリガニを勝手に増やし勝手に殺すのも通常運転 - シロクマの屑籠

    www.asahi.com 虐殺が行われるのを、ただ見ていた。 令和5年の夏のある日のこと。現場には少し前の日からロープが張られ、午前8時頃、作業着姿の中年男性たちが白いハイエースに乗って現れた。発動機の音高く、草刈り機が起動する。土地を覆う植物たちは無残に薙ぎ払われ、小さな蝶やバッタ、コオロギたちが逃げ惑っていた。地面に放り出された芋虫が、鳥たちについばまれていく。 しかしそれも前奏曲でしかなかった。 当の破局はお昼過ぎに訪れた。小さなダンプカーがやってきて、草刈りが行われたばかりの大地に土砂を流し込んだのだ。小さな命を揺籃してきた緑の楽園が、茶色い土や礫に埋め尽くされていく。作業はその日いっぱい続けられ、おそらく、蝶の幼虫たちはなすすべもなく死に絶えた。背の高い草木にはセミの抜け殻もついていたから、地下に残された彼らも助からないだろう。コオロギやバッタのなかにはアスファルトを横断し、

    人間は身勝手な危険動物だから、ザリガニを勝手に増やし勝手に殺すのも通常運転 - シロクマの屑籠
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    amamako 2023/09/04
    ピーター・シンガーなどが論じる動物福祉の問題であるような、そうでないような気もするような不思議な文章/反論ができる点はいくつももあるんだけど、そこで論理的な反駁をすることに意味があるのかも分からない
  • 誰もが表現者になれる時代はとっくに終わってるんだよ - シロクマの屑籠

    今回の内容は、以前にも誰かが書いていたかもしれない。でもこれから私が書くことを一字一句違わず書いた人はいないはずだから、誰かに届くかもと期待しながら記してみる。 インターネットの普及期と現在を比較して、違っているところを挙げるとしたら何が挙がるだろう? アングラ感の強弱。インターネットの多数派がどんな人なのか。コミュニケーションの主な手段がウェブサイトかブログかSNSか動画か。挙げれば色々ある。 今日、まとめたいのは「誰もが表現者になれる時代の終わり」についてだ。 インターネットではさまざまな新しいネットサービスが流行っては廃れを繰り返してきた。そして共通点がある。どのサービスでも、流行期には「誰もが表現者になれる」という夢が薄らぼんやりと漂い、それに釣られて集まってくる人々がいた。 90年代から00年代のはじめはウェブサイトの時代だった。この頃インターネットをはじめたアーリーアダプターた

    誰もが表現者になれる時代はとっくに終わってるんだよ - シロクマの屑籠
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    amamako 2023/08/30
  • 「推し」とナルシシズム - シロクマの屑籠

    推しの子】 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) 作者:赤坂アカ,横槍メンゴ集英社Amazon 最近、いや数年前から「推し」という言葉をよく耳にする。10~25年以上前にオタク界隈で流行っていた「萌え」に比較すると、「推し」には公言しやすさがあり、あしざまに言われることは少なく、より広い範囲で用いられているようにみえる。そして不特定多数と一緒にキャラクターやタレントを応援すること、ひいては「推し」にお金や時間や情熱をつぎ込むことが良いことのように語られている。 いつの頃からか、時代の合言葉のようになった「推し」。 では人はなぜ「推す」のだろう? もちろん「推し」などと言わなくても、昔から芸能界のファンには「推し」とよく似たことをやっている人々が存在していた。さまざまなジャンルの愛好家にもいただろう。ではなぜ、今、「推し」が時代の寵児のように語られているのだろう? そのあたりも含

    「推し」とナルシシズム - シロクマの屑籠
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    amamako 2023/06/22
  • 末期戦を戦う艦娘、艦これ、おれたち - シロクマの屑籠

    艦隊これくしょん -艦これ- 時雨改二 1/8スケール ABS&ATBC-PVC製 塗装済み 完成品フィギュア グッドスマイルカンパニー(GOOD SMILE COMPANY)Amazon ゲーム『艦隊これくしょん 艦これ』は今年10周年を迎えたという。なんともおめでたいことだ。 この節目にあたる2023年初春のイベント海域は相変わらず難しく、ただただ苦痛な「潜水ー航空支援攻撃マス」なるものも登場し、ブラウザゲームとして末期戦のていをなしている。当初、こんなに長くサービスが続くと想定されていなかったに違いない『艦これ』が、増築に増築を重ねた姿で、よろめきながら、それでも私たちプレイヤーの愛憎を一身に浴びながらサービスを提供しているさまは、醜くも美しい。 そうしたなか、アニメ『「艦これ」いつかあの海で』を最終回まで視聴した。 kancolle-itsuumi.com 率直に言って、アニメとし

    末期戦を戦う艦娘、艦これ、おれたち - シロクマの屑籠
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    amamako 2023/04/20
    うーん、こういう状況を美しく感じるような感性が日本人にある限りは、この国はまた1945年の敗戦を繰り返すんだろうなと思えてならない
  • 帰ろう、はてな村(的などこか)へ。 - シロクマの屑籠

    インターネットの大海原とそこでの消耗、消耗の回避についてざっと意見申し上げてみます……という体裁で書きたいことを書かせてください。 書くのが「怖い」とか「めんどくさい」という気分になることが多くなってきた - いつか電池がきれるまで Twitterとは、何だったのか。 - 犬だって言いたいことがあるのだ。 お二方の文章を読んで私はこう思いました。「帰ろう、『はてな村』へ」。今のブログでは書きづらくて、今のツイッターが危なっかしくて神経を遣うとしたら、私たちはもっと小さな場所に籠って、自分の言いたいことを言ったり、自分が書きたいことを追求したりしたほうがいいのではないでしょうか。 井の中の蛙、というけれど 「井の中の蛙大海を知らず」って、何か良くないことを指摘する際に用いられがちな言い回しですね。しかし、ときには井の中の蛙でいること・いられることも大切で、なんなら必要ではないでしょうか。 例

    帰ろう、はてな村(的などこか)へ。 - シロクマの屑籠
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    amamako 2022/11/27
    思うところがあるので、後で言及記事書くかも/言及したhttps://amamako.hateblo.jp/entry/2022/11/28/191148
  • 生きるって本当はこういうことだ──『すずめの戸締り』雑感 - シロクマの屑籠

    ※途中からネタバレがあるので、気になる人は引き返してください。 小説 すずめの戸締まり (角川文庫) 作者:新海 誠KADOKAWAAmazon 雨降る日曜日、すずめの戸締りを観に行くことになった。事前に知っていたのは新海誠が監督だということ、それだけだった。 ぜんぶ見終わって、とても良い映画だったけれども自分のストライクゾーンとは違うと感じた。つまんなかったわけでも、感情的に癇に障ったわけでもない。まったく楽しい二時間だった。新海誠監督はこんな作品を日社会に押し出せる/押し出すようになったのですねと驚いた。尺のテンポもキャラクターも良かった。創作のきわみにある人とその制作陣は、こんな創作ができちゃうのかと痺れまくった。舌を巻くしかない。 前作『天気の子』や前々作『君の名は』に引き続いて、この作品の舞台や出来事にああだこうだ言う人が出てくると予測される。制作側としては、そのように批判する

    生きるって本当はこういうことだ──『すずめの戸締り』雑感 - シロクマの屑籠
    amamako
    amamako 2022/11/14
    すずめの戸締まりについての感想記事を色々読んできて一番しっくり来た。なるほど、「震災以降の市井の人々」を肯定する作品なんだな。
  • 『リコリコ』のかわいさ・気味悪さ、それからいまどきの搾取 - シロクマの屑籠

    (※この文章は『リコリス・リコイル』のネタバレを含んでいるので読みたくない人は回れ右をしてください) anond.hatelabo.jp はてな匿名ダイアリーに、アニメ『リコリス・リコイル』(以下、『リコリコ』)の気味悪さを指摘する文章が書かれていた。気持ち悪い・鼻につく、等々と書かれているので批判的な言及として受け取っていいのだろう。 でも私は、ここで批判的に書かれているところが嫌いになれない。その鼻につく成分が、都合良くデフォルメされた『リコリコ』の世界に添えられたリアリスティックな薬味になっていると感じられるからだ。 「大人による無自覚な搾取構造」というリアリティ 上掲のはてな匿名ダイアリーでは、 前線の少女と銃後の大人という構造からガンスリ(とかエヴァとかあのへん)の亜種として良いと思うが、それら先行作品と比べたとき、リコリスが少女のみで構成される理由(※)や、少女を前線に立たせる

    『リコリコ』のかわいさ・気味悪さ、それからいまどきの搾取 - シロクマの屑籠
    amamako
    amamako 2022/08/12
    なんか、そういう作り手から与えられる「気持ち悪さ」を一クールに渡って摂取するのができなくなって、最近テレビアニメ見てない。映画ぐらいの期間なら我慢できるんだけど。
  • 「中年に惑ったら、髪型を変えろ、車を変えろ」 - シロクマの屑籠

    times.abema.tv 先日8月3日、ABEMA Prime さんにて「中高年のうつ病」という特集があってゲストとしてお邪魔させてもらった。思っていた以上に中高年のうつ病についての話が真面目かつ広く取り扱われて、限られた放送時間のなかでいろいろな話題が出て良かったんじゃないかと思う。そこで、中年危機について良さそうなアイデアが語られていたので、これは書き残したほうがいいと思ったので書いておく。 パックン「中年危機になったら髪型変えればいいんですよ」 そのアイデアは、番組のなかで中年危機の話になっていた時にぽろっと出てきた。隣の席のパックンさんがこうおっしゃったのだ。「アメリカでは中年危機って言葉はすごくポピュラー。中年危機になったらね、髪型変えればいいんです」。 おお、さすが中年危機がカジュアルに語られる国だけのことはある。そう出るか! 中年危機は英語でmidlife crisis

    「中年に惑ったら、髪型を変えろ、車を変えろ」 - シロクマの屑籠
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    amamako 2022/08/05
    若者の頃イケイケのこと言ってた茶髪・金髪の論客が、所帯を持って急に黒髪になるの、結構バカにしてたんだけど、メンタルヘルスの不調に対抗するという点では理にかなっていたのか。
  • 強者の道徳だよ、二重の意味でー『21世紀の道徳』 - シロクマの屑籠

    21世紀の道徳 作者:ベンジャミン・クリッツァー晶文社Amazon 去る12月、『21世紀の道徳』という書籍が出版された。筆者は、日暮らしのアメリカ人にしてブログ『道徳的動物日記』を書いているベンジャミン・クリッツァーさんで、これまでも活発に議論をしてらっしゃった方だ。 そういう出自の方がアップトゥデイトな書籍と古典を紐解きながら、現代の道徳的問題を縦横に論じたのが書、である。 とはいえ、同書を21世紀の道徳ダイジェストとみるのはたぶん違うと思う。いや、もちろん同書には『学問の意義』『動物倫理』『ジェンダー』『進化論とリベラル』といった道徳と縁の深い話題が並び、さまざまな書籍が紹介されているのだけど、総花的に紹介されているわけではなく、たとえば『ブルシット・ジョブ』や現代フェミニズムの書籍の幾つかなどは、かなり批判されている。でもって、通読すると筆者の道徳観が浮かび上がってきて、「なる

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    amamako 2022/06/26
  • 現代社会プレイヤーとしての私が語れる言葉/語れそうにない言葉 - シロクマの屑籠

    II-3 男性にも「ことば」が必要だ – 晶文社スクラップブック 男性から「ことば」を奪っているのは男性自身ではないか - あままこのブログ 上掲リンク先のやりとりを興味を持ちながら眺めた。そこで展開されている、男性に言葉があるかなきか、男女双方がどうやって・どれぐらい抑圧しているのか/されているのかの問題は、私の追求したいテーマそのものではないので、興味のままに文章を追った。 とはいえ、結局この方面で私自身にとって当に関心があるのは、1.私自身(と私に関わりの深い人々)の利害と表現をどう防備していくのかと、その延長線上の話として、2.その防備のために誰に味方すべきか、といった単純政治の次元で、それより深いレベルの議論は自分には難しそうだった。 で、一連のやりとりを読みながら私が点検したのは、私自身が語る言葉をどれぐらい持っていて、語れそうにない言葉をどれぐらい溜めこんでいるかだ。 あら

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    amamako 2022/04/15
    ふと『ろりともだち』という成人向け漫画を思い出した。あれこそ普通には「語れそうにない言葉」であり、フィクションの成人向け漫画という体裁で、ぎりぎり社会の中で「語って良い言葉」として成立した表現というか
  • そろそろ「東京らしいこと」をしたい - シロクマの屑籠

    なぜ東京人は書く必要のない細かい地名をイチイチ書くのか はてな匿名ダイアリーに「なぜ東京人は(中目黒、などの)細かい地名を言うのか」という文章がアップロードされているのを見かけて*1、シンプルに、ああ、東京行きてぇなぁと思った。ずいぶん長いこと、東京に遊びに行っていない。 こんな風に思ったのは、つい先日、帰宅の途中でスーツケースを持った男女にすれ違ったからでもある。この、うら若いカップルは春の小鳥がさえずるように、「なんか、東京らしいことしようね」「うん、東京らしいことしよう」と言い交わしていたのだった。うんうん、東京らしいことしたいよね。 東京首都圏に住んでいる人にとっての「東京らしさ」がどんなものなのかはわからない。けれども地方に住んでいて東京をつまみいしたいと願う者にも、それ相応の「東京らしさ」「東京らしいこと」ってのはあるように思う。東京が住むのに良い街かはわからないが、地方から

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  • 「非国民」のボルテージとリアリティ - シロクマの屑籠

    戦争時に「国家のために死んでください」と呼びかけてもなかなか戦ってくれない。しかし「戦争に反対する人は非国民です」と呼びかけると、あ、早めに従軍しようか、となる。言葉かけのちょっとしたデザインで行動が変わる。 https://t.co/thow9oB7Mu— EvoPsy (@selfcomestomine) 2022年3月15日 ろくな感じ方ではないけれども、「非国民」的な考え方が水面下でどんどん高まってきていると感じる。 今のところ、日人が日人に対して「おまえは非国民だ」という語彙を使っているところを見かけることはないし、今の段階では、非国民なんて言い回し自体、流行らないだろう。けれども実質的には非国民と他人を名指しで非難するのに限りなく近い表現や言い回しを、オンラインでもオフラインでも耳にするようになった。でもって、「おまえは非国民だ」に限りなく近い表現や言い回しをしている人は、

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    amamako 2022/03/23
  • シンエヴァンゲリオンは教科書に載るようなアニメじゃない - シロクマの屑籠

    www.youtube.com タイトルで内容を言い切っているので、タイトルしか読まない人はここで回れ右を。わざわざブログに書いたのは、知人に「ブログに書く」と約束してしまったからだ。 そもそも教科書に載るような作品、資料集に載るような作品とは 1.表現様式に目新しさがあり、しかも優れていること。たとえばジョットやダ・ヴィンチの絵画は優れているだけでなく、同時代のほかの画家よりも表現の様式が先んじていた。ターナーやピカソなどもそう。 2.表現される対象に目新しさがあり、しかも優れているもの。神の世界や聖書の世界ではなく、いちはやく人間の世界を描いた作品、王侯の世界ではなくブルジョワの世界を描いた作品、ひいては庶民の世界を描いた作品、等々。 3.時代精神や風俗を見事に表現しているもの、その典型など。バルザックの作品、東海道中膝栗毛、曽根崎心中など。 この3つのうち最低一つが抜きん出ていないと

    シンエヴァンゲリオンは教科書に載るようなアニメじゃない - シロクマの屑籠
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    amamako 2021/08/27
    アニメに限定しなきゃ、シン・ゴジラから続く「シン・シリーズ」として映画史に残るかも知れないけど/教科書がどの科目の教科書かでも結構変わりそう。美術ならそこらへんより今敏氏とか湯浅氏とかが入りそうな気が
  • 伝わりすぎる、伝えすぎる、このネットという場所について - シロクマの屑籠

    これから書くことは個人的なエッセイだが、そのエッセイがネット上に置かれるため、タイトルにあるように、伝わり過ぎてしまうかもしれない。文章が指し示した内容どおり伝わるかは定かではないし、私が書いている際に考えていたとおりに伝わるのかも定かではない。たぶん、両方ともかなわないかたちで伝わったりもするだろう。どうあれ、ネット上に置かれた文章はどこかに伝わる。正確性の高低にかかわらず伝わる。 私がインターネットを格的に使い始めた2000年前後だが、そのとき、ネットに書いた文章はボトルメールみたいなもので、自分が書いた文章が伝わる宛先はひとりふたり、多くて十数人の感覚だった。大きなウェブサイトや有名テキストサイトで活躍していた人は、ネットに書いた文章をボトルメールとは思わなかったかもしれない。とはいえ、大きなウェブサイトや有名テキストサイトですら、それらを愛顧している人に文章を伝えるのが専らだった

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  • 痛いオタク・痛い人の行先は? - シロクマの屑籠

    2019年のヨイコノミライ - あままこのブログ 上掲リンク先の"2019年の『ヨイコノミライ』"というタイトルを見て、歳月を感じずにはいられなかった。『ヨイコノミライ』が完結したのは2006年。それから13年の歳月が流れた。 [まとめ買い] ヨイコノミライ [完全版](IKKI COMIX) 作者:きづきあきらAmazon リンク先の筆者であるamamakoさんは、こんなことを書いている。 例えば、今のオタクは、自分のオタ話をするにあたっても、ほんと器用に相手の好みに合わせて話をします。いきなり初手でBLの話をする腐女子や、ロリコン漫画の話を男ヲタなんてものはもうほぼおらず、「カードキャプターってどうだった?」的な無難な話題から、BL的なものやロリコン的なものが受け入れられるか慎重に見極めて来ますし、またそこで相手を傷つけずに「いや、そういう話題は地雷です」みたいなサインを出すのも当に

    痛いオタク・痛い人の行先は? - シロクマの屑籠
  • お盆に還ってきた元ブロガーさんへ - シロクマの屑籠

    ※この文章は、はてな村と呼ばれたブログコミュニティで活躍した元ブロガーへの手紙です。興味のない人は畳んでください※ インターネットで表舞台に立たなくなってから、もうずいぶんと長い年月が.. [B! 増田] 諸般の事情によりブログをやめざるを得なくなった。んで、なにも書かなく..(※元文章は差し替えられているため、ブックマーク貼付) お盆の季節に、はてな匿名ダイアリーに相次いで二つの投稿があった。00年代~10年代にかけて活躍した元ブロガーが書いた文章であることは明白で、当時を知っている人ならすぐに判っただろう*1。 この元ブロガーさんはアニメやゲームに対しても、世間や人間に対しても独特の感性を持っていて、我流の文体とあわさって唯一無二の面白さをみせていた。単に面白いブロガーなのでなく、一度覚えたら忘れられないブロガーだったと思う。 二つ目のリンク先でご人が吐露しているように*2、この元ブ

    お盆に還ってきた元ブロガーさんへ - シロクマの屑籠
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    amamako 2020/08/13
    くねくね
  • 世代の違いと、語り口や言い回しのキツさの違い - シロクマの屑籠

    「うまく言えないけれど、あの年上の語り口はキツくて受け入れられない」 話は西暦2000年頃にさかのぼる。 私がウェブサイトを作り始めていた頃、しばしば年上の文筆家、ライター、ウェブサイト管理人の文章に嫌悪感をおぼえることがしばしばあった。 彼らが書いている内容に問題があったわけではない。ほとんどの場合、彼らは私に新しい知識をたくさん授けてくれたし、ウィットや世間知にも優れていた。彼らのなかには書籍を出版している人、学者をやっている人もいて、そういった人々の書籍や論文を読み感銘を受けることもあった。知の蓄積という意味では、彼らは尊敬に値する年上だった。 ところがインターネットで見かける彼らの語り口、きっと書籍や論文に比べてカジュアルに語っているであろう彼らの言い回しには、一種独特のキツさが感じられて、どうしても好きになれなかった。嫌いなものをケチョンケチョンにけなす口ぶり、見下す表現、乱暴に

    世代の違いと、語り口や言い回しのキツさの違い - シロクマの屑籠
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    amamako 2020/07/02
    若い時(〜20代)は年上のキツい物言いに対抗する為に、キツい物言いをミラーリングしていたんだけど、今それやると単純に年下への抑圧になってしまうから辞めようと思ってる。けどつい手癖でやってしまったり