書評家・作家・専門家が《新刊》をご紹介! 本選びにお役立てください。 (評者:先崎彰容) いつまでたってもわからない一冊 NHKのディレクターAさんから、「先崎さん、今度、『100分de名著』で取り上げるとしたら、どんな作品ですか」と聞かれたのは、一年くらい前だろうか。『共同幻想論』、と即答した。毎週月曜日、二五分の番組を四回、月一冊のペースで古今東西の名著を100分で解説するこの番組は、番組開始以来、欠かさずテキストを二冊買い、一冊は収集用にしているヘビーリスナーもいるという、隠れたヒット番組だ。 僕が即答した『共同幻想論』は初刊が一九六六年。今から半世紀ほど前の本だから、「古典」の中では最近の部類に入るだろう。現在では、角川ソフィア文庫で気軽に手に入るこの本が、「現代の古典」たるゆえんはなにか。 まずは当時、学生に絶大な影響力をあたえたこと。著者は吉本隆明。吉本ばななのお父さん、と言っ
・5月3日(金)~13日(月)まで、竜王町の実店舗と通販サイトの発送をお休み致します。お届けは5月15日(水)以降を予定しております。 ・2024年のご挨拶ギフトやプレゼント、ご出産祝い、ご結婚祝い、ご退職祝い、春のご入学や就職祝いとしてのご利用を検討中の皆さまへ。おめでたい日に頂く鮒寿司、うなぎはいかがでしょうか? 日頃お世話になっている大切な方へ鮒味が心をこめてお届け致します。熨斗も無料にて承ります。 ・【キャンペーン】3個以上購入で1割引キャンペーン中です。ご注文後に改めて金額をお知らせします。クレジットカード決済の場合は決済後に割引価格をご返金致します。同一包装のみのお荷物(郵送先はひとつに限る)が対象です。 ・ウェブライターの馬場吉成さんに鮒味を取材して頂きました。丁寧な説明と美味しさが伝わる記事です。ぜひご覧ください。鮒寿司は騒ぐほど臭くないし、とてもうまい - デイリーポータ
韓国の音楽シーンが面白いというのは、すでに多く広まっている事実だろう。欧米のトレンドを飲み込みつつ、独自のサウンドを作り出し、今や確固とした世界的なトレンドまで成長したK-Pop。Keith Apeの”It G Ma”以降、大きな注目を集めることになったヒップホップシーンからは、ついにJay ParkがJAY-ZのレーベルRoc Nationとの契約を結んだというニュースも飛び込んできた。 いわゆるK-Popブーム以降も着実に世界的な広がりを見せている韓国の音楽シーン。今回EYESCREAMでは、次の韓国シーンを担う注目アーティストたちに、ソウルでの取材を敢行。知られざるアーティスト像に迫っていく。 1 Sik-K : メロウでセクシーな次世代ラッパー Sik-Kは次の韓国のシーンを担うアーティストになる可能性を感じさせるスケールの大きいアーティストだ。それはヒップホップシーンだけの成功を
▼「BlackLivesMatter」に向き合うアメリカ、ミネソタ州ミネアポリスで、黒人男性のジョージ・フロイドさんが警察官に膝で首を抑え付けられ、その後亡くなりました。この事件を発端に、抗議デモ「Black Lives Matter」が各地に広がり、日本でも連帯した抗議活動が行われました。これまでも繰り返されてきた差別に、私たちはどう向き合うべきなのでしょうか。 ①ドラマ:「ボクらを見る目」(Netflix) 1989年、当時14〜16才の黒人とラティーノの少年5人が性暴力事件の冤罪で起訴され、6~13年の刑期が言い渡されます。真犯人が自白したのは2002年になってからでした。当時「死刑復活」の新聞広告まで出し、彼らの罪がいかに重いかを煽っていたのが、トランプ氏です。その時と大きく違うのは、彼が今、大統領だということ。 ドラマシリーズに加え、実際に冤罪で実刑判決を受けた5人がインタビュー
「Universal Music Group(ユニバーサル ミュージック グループ)」傘下の「Republic Records(リパブリック・レコーズ)」が、全米に拡がるBlack Lives Matter運動を受けて、所属アーティストの音楽性を定義するジャンルにおいて、“アーバン”という用語を今後使用しないことを公式声明で発表した。 「Republic Records」は、Drake(ドレイク)やThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)、Lil Wayne(リル・ウェイン)、Kid Cudi(キッド・カディ)、Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ)、Ariana Grande(アリアナ・グランデ:*母方の曾祖父がアフリカ系アメリカ人)といった多くの才能のある黒人アーティストを擁するレーベル。そんな同レーベルがこの声明を発表したことの意義は大きい。 “アーバン”という用語自体は、
新型コロナウイルスによる肺炎のため70歳で死去した志村けん。熱心な音楽ファンとして知られる彼は、お笑いを通して日本のお茶の間にファンキーなソウルミュージックを届けていた。この記事では志村のお笑いについて音楽的に分析し、彼がなぜソウルミュージックと共振したのかなどを紐解いていく。 文 / imdkm イラスト / Terry Johnson 志村と音楽の関係2020年3月29日、志村けんが亡くなった。ザ・ドリフターズのメンバーとして、1人のコメディアンとして、長らく人気を博してきた志村の訃報は世間に大きな動揺を引き起こした。メディアやSNSでは、志村の業績を(その功罪両面から)振り返る声が上がった。 中でも改めて注目を集めたのは、志村と音楽の関係である。これはすでに多くの場で語り草になってきたトピックでもあって、輪島裕介「踊る昭和歌謡 リズムからみる大衆音楽」(NHK出版新書、2015年)や
2020年5月10日、ゲンロンカフェには静かな緊張感が漂っていた。この日、革命家・外山恒一と東浩紀が初対面した。 都知事選での過激な演説、アメリカ大統領選挙への立候補など、他の追随を許さない独自の活動で知られてきた外山。若手批評家として文壇にデビュー、数多くの著作を世に送り出し、ゲンロンを10年にわたって維持してきた東。1970年生まれの外山と1971年生まれの東は、ほぼ同年代である。 まったく異なるキャリアと立場を築いてきた2人が、このコロナ騒動下にどのような対話を繰り広げるのか。今回は7時間半に及ぶ白熱したイベントの模様をお届けする。 ※本イベント 第1部の模様は、Vimeoにてご視聴いただけます。ぜひお楽しみください。(ゲンロン編集部) 同調圧力に抗って イベントが始まった。じつはこの対談は、外山からのオファーによって急遽実現した。さっそくその理由を外山が語り始める。その来歴からは想
【外山恒一の「note」コンテンツ一覧】 ※当記事はもともと有料記事でしたが、スポンサーがついたので無料公開に切り替えます。「多くの人に読ませたい良い記事なので、私が丸ごと高額で買い上げるから、無料公開としてほしい」という奇特な方が現れたわけです。すでに有料で買ったという方には心苦しいんですが……。 2015年12月30日におこなわれた熊本市の結婚式場経営者・有川理(ありかわ・おさむ)氏へのインタビューである。紙版『人民の敵』第16号に掲載された。 フランスの学者をまねてフランスの獄を論じる日本の学者 私が02年〜04年の獄中生活中に詠んだ108首の短歌のうちの1首である。短歌としての出来はまあ、108首中でもあまり良くないほうで、単に“云いたいことを五七五七七に収めてみました”というものでしかないが、含意は、要するに日本のアカデミシャンの“単なる輸入業者”ぶりへの批判である。欧米のススん
毎回それぞれのジャンルに特化したライターがこの数ヶ月で「コレ」と思った9作品+αを紹介するコーナー。今回はアップデーテッドなジャズ+αに切り混む、好評シリーズ、今春で6集目も刊行された“Jazz The New Chapter”の監修を手がける音楽批評家、柳樂光隆が登場。 Nduduzo Makhathini『Modes Of Communication: Letters From The Underworlds』 南アフリカ・ジャズ・シーンの中心人物のピアニストのンドゥドゥーゾ・マカティニが〈ブルーノート〉と契約した。ンドゥドゥーゾはアフリカ的というよりはUSのポスト・コルトレーン的なジャズ=スピリチュアルジャズのスタイルが特徴。南アフリカのジャズ史を振り返るとベキ・ムセレクなどマッコイ・タイナー影響下のピアニストが少なくなく、その流れを汲む意味では実はシーンの直系。アフロアメリカンが遠
はじめに〜護法少女ソワカちゃんとの出会い 「護法少女ソワカちゃん」との出会いは、日課としているJ・A・シーザータグを巡回してるときであった。最初に見たのは「修羅礼賛」で、4分という短い時間に詰め込まれたネタの濃密さ、「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」という文学ネタ、「天狗の面工場のアルバイトを思い出す」という卓越したセンスにすっかり打ちのめされてしまった。 しかしそのあまりの濃さ故に、これ自体が何かのパロディであって、その二次創作(初音ミクを使っているから三次創作?)なのではないか?と勝手に思っていた。だって、当時は一話もアップされてないし。 それからOP、EDを見、まとめwikiを見つけ、ソワカちゃんが純然たるオリジナルであると知り、その博識とネタと音楽のセンスに敬服するに至った。 それから信者として活動が始まる。 まずは情報収集だ。2chのソワカちゃんスレとmixiのコミュニティはもち
この「フィーリングカレーの記録」をつけだしたことがきっかけでなんとなく興味がわき、百均のスパイスコーナーを覗いてみたところ、想像以上に種類が豊富で驚いた。 さっそくカレー作りに使えそうなものをいくつか購入。 カレー粉やルーを使わずとも、このくらいあればじゅうぶん成立すると踏んで、このスパイスのみでカレーを作ってみることに。 まずはフライパンにニンニク、玉ネギ、鶏の手羽先、ジャガイモを炒めながら加えていって、そこに「クミン」「パクチー」「チリペッパー」を目分量で投入。 もういい香り。 さらに、「ターメリック」と、少し水も加える。 最後に塩で味を整え、 いいんじゃない。 器に盛り、上からもう一度パクチーとチリペッパーを振って彩り良く。 完成。 「ちゃんとカレーになったかどうか?」どころじゃない、まごうことなきカレー。 むしろこれこそがカレー。 うまいうまい。 スパイスは、それぞれ1/4も減って
1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。 前の記事:酒屋で立ち食いそば屋で立ち飲み屋な次世代コンビニ 大量に余ったレトルト離乳食をどうするか 我が家にはひとり娘がいて、現在約2才半になります。 ありがたいことに、夜泣きやイヤイヤ期があまりにも大変すぎる、というようなことはないものの、もっとも苦労しているのが食事の問題。親としては、メニューにしても食材にしても、どんどんいろいろ食べてもらいたいのですが、基本的に知っているものしか食べない。 もっと小さい頃なら、とりあえず口元に運べば食べていた離乳食も、好みが出てきたのか食べなくなって、少し前までは毎日毎日、食パンの白い部分とヨーグルトばっかり食べていた。 それでもここ最近、やっと、おにぎり、から揚げ、ハンバーグなど、あまり大人と変わらないよ
台湾に王庚(アークン)という男がいる。2013年5月、当時日本と台湾の反核運動を繋げる活動をしていた陳炯霖(ダン•ギンリン)の住む台南に遊びに行く時、彼から「台湾に来たら俺の人生の師匠に会わせてやるよ」と言われたことが出会いのきっかけだった。陳さんは高円寺「素人の乱」の松本哉さんの著書「貧乏人の逆襲」の中国語版の翻訳者でもあり、2011年9月に韓国、釜山で開かれた香港、日本、韓国で自分達の「場所」を作り、文化•社会活動をする人たちのシンポジウムに遊びに来ていたり、2012年4月に香港で開かれた「アジア有象無像会議」には台湾のカフェ•イベントスペース「直走珈琲」のメンバーとして発表をしたり、日本と台湾、そして東アジアの国々を縦横無尽に行き来していた。 そんな行動力あふれる陳さんの師匠とはどんな人物なのか、松本さん曰くアークンは「台湾の野生児だ!」と言うが、いまいちピンとこない。けれど、彼と会
そもそもDJプレイとは 私は、バンド活動にのめり込んだ学生時代を過ごしたこともあり、弁護士として、音楽に関わる案件を多く取り扱っています。 昨年に設立した音楽家のための法律相談サービス「Law and Theory」は、設立1周年を迎えました。 新年早々には大好きなジャズピアニストであるRobert Glasperのライブに2日連続で行き(1日目が最高だったので、すぐに翌日のチケットを取ってしまいました)、今年も音楽に関わる仕事をしていく決意を新たにしたところです。 さて、そんな思いを込めて、私からは、DJプレイを可能にする権利制限規定という、直球の提案をさせていただきたいと思います。 クラブカルチャーを愛する方々からは、無粋であると感じられてしまうかもしれません。しかし、この提案は、DJプレイの法的な問題点をただ指摘するという趣旨のもとで行うものではありません。 昨年末のTPP11発効に
いまや誰でもスマホ1台あれば、簡単にネット配信ができる時代。iPhoneやAndroidなど、カメラが高画質になったため、学生が自宅から配信する番組でも、驚くほどキレイな画面で放送されています。でも、音はというと、なかなか厳しいな……というのが実情。とくに「歌ってみた」や「演奏してみた」など、音楽モノだと音質が大きくものをいう世界なので、ここはなんとか改善したいところ。ただマイクの問題、扱う素材の問題、ミックスバランスの問題……などなど、いろいろ乗り越えなくてはならない課題があるのも実際のところです。 そうした数々の問題を解決し、誰でも高音質に配信するためのオーディオインターフェイスが、IK Multimediaから発売されました。iRig Streamという約14,000円(税別)のこの機材、とってもコンパクトだし、複雑なボタンもなくシンプルな機材ですが、スマホとiRig Streamを
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