1981年生まれ。服部栄養専門学校卒。料理人として活動する傍ら、2005年、『さよならアメリカ』で群像新人文学賞を受賞し、小説家としてデビュー。ほかの作品に『月とアルマジロ』(講談社)、『大人ドロップ』(小学館)、『星空の下のひなた。』(光文社)、『ヒマワリのキス』(徳間書店)、『アクアノートとクラゲの涙』(メディアファクトリー)がある。 DOL特別レポート 内外の政治や経済、産業、社会問題に及ぶ幅広いテーマを斬新な視点で分析する、取材レポートおよび識者・専門家による特別寄稿。 バックナンバー一覧 今年の夏はいたるところでうなぎが話題にのぼった。6月に国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種に『ニホンウナギ』が指定されたからだ。さすがに「もう食べられなくなる」という危機感を抱いた人も多かっただろう。しかし、あいかわらず牛丼チェーンには「うな丼」が並び、スーパーでは蒲焼きが大々的に売りに出さ
TOKYO Web 2012年9月3日 「魚種の30%は過剰漁獲 日本で多い消費、削減課題に」 マグロやタラ、イワシなど世界の主要な漁業資源のうち、適切なレベルを超えて過剰に漁獲されている種が約30%、漁獲量をこれ以上増やすことができない種が約57%との調査結果を、国連食糧農業機関(FAO)が3日までにまとめた。日本で好んで消費される種も多い。 (http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012090301001447.html) 「漁獲量をこれ以上増やすことができない」魚種とは " fully exploited stocks, which produce catches that are very close to their maximum sustainable production and have no room for further expa
2004年以降、日本海のマグロ産卵群は急激に減少している。壱岐や対馬など、朝鮮半島と日本の間の離島には、一本釣りで生計を立てている漁業者がたくさんいる。2003年までは、漁獲が安定しており、30代の若者もかなりの割合を占める。世代交代ができている日本では数少ない優良漁業だったのだ。マグロの一本釣りで有名な日本海離島の某組合のマグロの売り上げは近年激減している(下図)。一本釣りの2009年の漁獲はほぼゼロ。巻き網が産卵場で操業を始めてから、大型個体がみるみる減っているのだ。この組合は、若い漁業者も多い。30代中頃で、小さな子供を抱えている。借金をし て、船を買っているので、このままマグロがいなくなったら、どうなるかは容易に想像ができる。彼らの生活を守らなければならない。日本人が離島で生活をしているというのは、領土問題を考えても重要なことだ。壱岐や対馬の産業が無くなれば、竹島みたいになるのは時
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