★雑誌『ビッグイシュー』 第105号 発売中 斎藤環さんと私の往復書簡 「和樹と環のひきこもり社会論」 は、今号で最終回です。 最後は私で、『順応状態の完成より、手続きの整備を』。 支援する側もされる側も、完成された順応状態を想定するのはまずい。 政治的にもまずいが、何より臨床的にまずい。 このポイントに照準し、最後まで全力でお返事を試みています(前号)。 支援する側が、ひきこもる人を「対象」として観察する。 支援される側が自分を “当事者” として、特権を享受しようとする*1。 双方とも、自分の目線や役割をメタに固定しています。 ひきこもる人がひきこもり論をすればするほどしんどくなるのは、こうしたメタ目線を保ったままだからで、支援者たちと同じ病理にはまり込んでいるわけです。 これを状況論として主題化しないと、何が臨床の核であるかが見えてこない。 ポストモダンとは、単にバラバラなのではなく