(テレビアニメ、TBS、1965〜1966年) あの頃すべては若かった。わたしたち日本人も。日本が突き動かし、日本が突き動かされた時代そのものも。そしてSF作家たちも。東京オリンピックから大阪万博にかけての、いわゆる「高度経済成長」時代の熱気のド真ん中で、新幹線ひかりは日本列島を突っ走った。 テレビの画面の中では、『スーパージェッター』の流星号と『マッハGOGOGO』のマッハ号が、爽快に駆け抜けた。「ひかり号」と「「流星号」と「マッハ号」に共通する流線型という美しいフォルムは、あの時代の子供たちの希望の象徴であった。「イタリア未来派」の美学にも似て、「速度の美」にわたしたちは酔いしれた。「流星号」はマッハ15のスピードで疾走する万能メカだった。「マッハ」という記号は、あの時代、一点の翳りもなく輝いていた。 『スーパージェッター』の主題歌のシニシズムを知らぬ明るさ。イントロのギターのストロー